「 DE DGG 138 804 ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 ベートーヴェン 交響曲5番「運命」」を通販レコードとしてご案内します。
オーケストラ作品を聴く醍醐味を我々に提示している。 ― 交響曲史上において屈指の名作である『運命』交響曲を、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と初めて全集録音とした1962年の本盤は、特徴的なリズムの積み重ねと変奏で緻密に組みたてられた傑作を、速めのテンポでグイグイと迫っていく。推進力のある鮮やかな快演が楽しめる。この交響曲5番《運命》は名演です。ヘルベルト・フォン・カラヤンはベルリン・フィルからオーケストラ・サウンドの真骨頂ともいうべき豪華絢爛なサウンドを導き出し、オーケストラ作品を聴く醍醐味を我々に提示しています。およそ10年周期の3種類の録音すべて、カラヤンの演奏はタイム的には軸足が割りとしっかりして年代を追ってもテンポが大きく変わる事が少なく演奏そのものは徐々に華麗・修飾的になっていっている様を聴き比べるのは楽しみで、カラヤンの流麗さ、内容の充実が新しい録音ほど優れているのが〝カラヤンの美学〟ですが、実直さでは後年の1970年代、最後の1980年代盤より水準の高い演奏です。カラヤンの伝記を著したリチャード・オズボーン氏が、モーツァルトの協奏曲の演奏の項で、「高速のスポーツカーに乗った可愛い娘を追いかけて、曲がりくねった慣れない田舎道を飛ばす。」と記しているが、本盤のベートーヴェンの《運命交響曲》の演奏も、正にそのような趣きを感じさせる名演であると言える。早いテンポで曲を押し進め、一分の隙もない引き締まった力強い造形の名演で、このクラシックで最も有名な曲の冒頭フレーズの理詰めで非の打ち所のない完璧な演奏は20世紀のスタンダードとなった。全体に緊張感が張り詰め、建造物のようながっしりした構成感が実感できます。「カラヤン&ベルリン・フィル」というと、今の私たちはインターナショナルなヴィルトゥオーゾ・オーケストラのように後年の録音から抱きがちですが、この録音でのオーケストラの響きはまさに〝フルトヴェングラーの亡霊〟が支配していた黒光りする重厚なドイツのオーケストラの響きなのです。ヴィルヘルム・フルトヴェングラー時代の猛者が多く残るベルリン・フィルで、前任フルトヴェングラーが最も得意にしたこの曲をカラヤンが録音するのに、どれほどの準備と覚悟が必要であったかは想像もできません。フルトヴェングラーが偉大であればあるほど、それを乗り越えるためにカラヤンは全く新しいスタイルを創り出す必要があったのです。特に、第1楽章のホルンの艶のある響きの恍惚感、3楽章から4楽章のなだれ込むところの緊張感から、いざ4楽章に入った途端に解放される気分は快感だ。フルトヴェングラーの精神性とトスカニーニの厳格さを引き継ぎ、一筆書きで描き上げた、この交響曲5番《運命》は名演です。オーケストラ・サウンドの充実度、カラヤンの気迫 … 豪快なティンパニが雄弁で、全体のリズム感を見事に引き締めています。
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