「 NL MERCURY SRI75005 アンタル・ドラティ ロンドン交響楽団 ヘンデル 水上の音楽、王宮の花火の音楽」を通販レコードとしてご案内します。
商品番号 34-15602
通販レコード→蘭ブルー金文字盤
エネルギッシュで推進力に富むヘンデル ― 20世紀半ばのバロック演奏はロマンティックなスタイルのものが多かったようですが、本盤はマーキュリー・レーベルの看板指揮者、アンタル・ドラティのリズムの良い切れのある演奏により、ヘンデルらしい清々しさを感じさせてくれます。1945年にアーヴィン・グリーン、バール・アダムス、アーサー・タルマッジによって設立されたマーキュリー・レーベルは、モノラル・レコーディング期より独特なマイク・セッティングにより、素晴らしい音響を作り出し、その後ステレオ録音の黎明期にも多くの素晴らしいディスクを世に送り出しました。擁する指揮者は個性派揃い、ポール・パレー、ハワード・ハンソン、ドラティ、フレデリック・フェネルらの貴重な名演が鮮やかに記憶に残っている。〝You are there〟 を謳い文句に、音が生まれるその場にいるような臨場感を再現するマーキュリー独自の録音方法は、現在聴き直しても、実に新鮮ですし、戦後まもなくの活気に満ちた演奏スタイルを味わえる点で、その存在感には非常に大きなものがあります。屈指の〝オーケストラ・ビルダー〟 として知られたドラティは、どんなオーケストラが相手でも、楽員の実力を着実に引き出し、アンサンブルを的確に仕上げる見事な手腕の持ち主でした。ドラティは作曲と指揮、チェロ、ピアノを勉強し、まず1924年から1933年までの9年間は、地元ブダペストのハンガリー国立歌劇場のコレペティトアからスタートしてドイツのミュンスター歌劇場の第1楽長までキャリア・アップ、ナチ政権樹立までの4年間をドイツのオペラ指揮者として過ごしています。その後、ニューヨークのオペラ団体「ニュー・オペラ・カンパニー」の音楽監督に就任。臨機応変な能力の求められるバレエ団の指揮者・編曲者として成功した結果、英H.M.V.にさまざまなバレエ音楽をレコーディングできることとなり、その後、コンサート・オーケストラの音楽監督や客演指揮などに本格的に進出することとなります。このようなキャリアの流れは、実際の演奏時のトラブルへの対応力、財政面まで含む運営問題の解決力、レコード会社との交渉力などの向上にも結び付き、さらに数多くの客演や臨時編成アンサンブルとの付き合いによって育まれた強力な指導力によって、〝オーケストラ・ビルダー〟 とも称えられる独自の個性を獲得することに繋がって行きます。そういう時期にあった、1937年から1967年にかけての録音では、ドラティが巨匠風スタイルに落ち着く前の、エネルギッシュで推進力に富む演奏を楽しむことができます。オーケストラの運営方法や助成金を巡るトラブルで、1954年にヨーゼフ・クリップスが首席指揮者を辞任した後、1961年にピエール・モントゥーが首席指揮者に就任するまでの6年間、ロンドン交響楽団の指揮は客演でまかなわれており、ドラティは1956、57、1959〜1965年に登場して米マーキュリーへのレコーディングを指揮しており、クリップスのもとで良い状態になっていたロンドン響の精度をさらに向上させて、仕上げのかっちりとした演奏を聴かせていました。
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