FR CASSIOPÉE 369 197 エリック・ハイドシェック ヨハン・セバスチャン・バッハ パルティータ1番、6番

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34-22261

商品番号 34-22261

通販レコード→仏レッド銀文字盤

規律の中の自由〜生命を宿した、豊かな表情のバッハ演奏です。 ― バッハは誰もが大作曲家として一目置く存在ですが、演奏家としても超一流で鍵盤楽器 ― 当時としてはチェンバロや、オルガンのスペシャリスト、ヴィルトゥオーソとして名を馳せていた。当然、鍵盤楽器のための作品は多く、平均律クラヴィーア曲集やゴルトベルク変奏曲といった有名曲以外にも数多くの名曲が存在します。インヴェンションとシンフォニア、イタリア協奏曲。舞曲集の性格を持つ、フランス組曲、イギリス組曲。6つのパルティータはクラヴィーア練習曲として、その代表格と言えるでしょう。本盤は、フランスのカシオペ(Cassiopée)レーベル。入手の難しいレーベルです。必ず経歴の最初にシャンパン王シャルル・エドシック家に生まれる、と書いてあるエリック・ハイドシェックのレコード。このパルティータ、ピアノを豊かに鳴らした音楽的な演奏としては、おそらく最高レベルのものだと思います。自然なテンポのゆれから生み出される音楽は、そこかしこに美しいメロディが溢れていて、バッハを聴く醍醐味を感じさせてくれます。これを聴くと、バッハのパルティータが、とんでもない名曲に聴こえてきて、ほかのピアニストの演奏にも手を伸ばしたくなりました。ところが、現代におけるバッハ演奏の問題点をも考えさせられる。鍵盤が非常に軽く、短く、その幅もピアノよりだいぶせまいハープシコード(チェンバロ)のために書かれたバッハの曲を、ブルトーザーのように重たい鍵盤のモダンなピアノで弾くというギャップをどうするかである。なにしろ否応なしに強弱がついてしまうのだから、なおのこと難しい。5声のフーガなどピアノで弾くのはハープシコードの数倍も難しくなる。チェンバロの響きに、ピアノの共鳴という現象がほとんど得られない要因は、弦が貧弱で振動がすぐ止まることや、弱い材質の木でつくられていることなどが挙げられる。とはいえ、その楽器が演奏された部屋が石の素材でできた箱型である場合は音楽的に反響し、クリアで輝かしい音色に聞こえ、合奏の中でも際立ったリーダー的存在になれた。機構上の制限からショパンの音楽のように美しい旋律が弱音の音数の多いアルペジオの伴奏にのって演奏されるという発想は、考えられないことであった。そこで、バッハは何人もの人がペチャクチャと井戸端会議でもするような対位法での書法、つまりフーガで音楽を書いたのだ。これなら音が持続してくれなくとも、面白い味が出せると考えたのだ。ここに聴くバッハの良さは一言で言えば、柔和で優しさに満ちていることでしょう。しかも愛らしくきらきらと無垢な輝きを放っているところが何とも言えず魅力的なのです。無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ&パルティータと並べると、厳しく突き放すような精神性の深みの表現とはかなり異質な世界です。

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