「 DE DGG 2531 304 シュロモ・ミンツ クラウディオ・アバド シカゴ交響楽団 メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲 ブルッフ ヴァイオリン協奏曲1番」を通販レコードとしてご案内します。

ヴァイオリンはあっさりと壊れちゃったんですよ ― シュロモ・ミンツは苦笑しながら回想する。「ぼくは楽器を両手でにぎりしめていたんですねえ。空気がひどく乾燥してたことと関係があったのかもしれません。両面で52分ほどの曲を録音するのに、 わずか160分しかかからなかったのに」 ― ミンツはこの時、1752年製作のヴァイオリン「ロレンツォ・グァダニーニ」を携えてセッションにのぞんだが、このメンデルスゾーンのレコーディングで第1楽章の演奏途中で楽器が破損する、予期せぬアクシデントが起こっている。突如、楽器に異変が起きたのは、楽章も終わりに近づいたある楽句とされる。ミンツの前に置いてあるマイクロフォンが徐々にずり落ちていく。ミンツは、その下降について行き事故は起こった。ミンツが握りしめていた名器は分解した。ミンツのヴァイオリンはすぐ専門の楽器修理店へ運ばれた。ミンツはコンサートマスターの楽器を借用して緩除楽章を録音した。シカゴ交響楽団は名器のコレクションを備えており、その中には2挺のストラディヴァリウスが含まれていた。1715年製の『フォン・デア・ライデン男爵』と、同じく『アレグレッティ』がコンサート・マスターのヴィクター・アイタイとサミュエル・マガドゥに貸与されていた。聞き慣れたグァダニーニの艶やかな音色から、品格が加わった落ち着いた音色に変化する。「いわば、バーガンディ(ブルゴーニュ)とボージョレの相違ですよ」と、ミンツは事も無げに語っている。1980年のドイツ・グラモフォン・デビュー・レコーディングはミンツが23歳のときで、クラウディオ・アバド指揮シカゴ響という豪華共演でした。いち早く才能を見出したアイザック・スターンは彼の演奏に感銘を受け、またズービン・メータは豊かな才能に惚れこみ10歳代の頃より頻繁に共演し、若くして世界的ヴァイオリニストとして活動の幅を広げ、既にキャリアを十分に積んでいたミンツは音楽史上あまた活躍するユダヤ系奏者の中で ― 人間業を超越したヤッシャ・ハイフェッツは別格として ― も極上の美音だけど、濃厚でゴージャスな音色を持ち味とし、豊かな表現力で歌うように奏でている。若きミンツが瑞々しい感性と甘美な音色で聴き手を酔わせてくれる珠玉の一枚だ。さらにアバドの緻密なオーケストレーションにより極上の演奏を聴くことができる。したたるような美しいメロディーと生き生きとしたリズムが快く、イタリア人ならではのアバドのアバドの豊かな歌心が光る名演です。また、当盤はドイツ・グラモフォンが誇る技術チームによる録音で細かなニュアンスまで捉えた名録音の一つとして知られます。ぴたりと伴奏をつけるシカゴ響の総奏も聴きごたえがある。〝暴れ馬〟をしっかりと御すアバドの精確な棒もさることながら、「がっつり」と打ち込む分厚い和音打撃の衝撃感がすさまじい。聴き手の肉体に「ズシリ」と伝わってくる一体感はドイツ・グラモフォンならではの名録音で、第1主題のパンチの効いたオーケストラ・サウンドは痛快といえる。
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