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芸術性の最上の記録 ― 一説には当時のフルートの性能が今ほどよくなかったという説があるのだが。第1番、第2番共に実に流麗な曲であり、思わずフルートの音色に聴き惚れてしまう。同じことはフルートと管弦楽のためのアンダンテにも言える。モーツァルトは父レオポルト宛ての手紙に、フルートという好きではない楽器のために曲を書くのは気乗りがしないと書いている。だから、せっかくのフェルディナン・ド・ジャン(またはフェルディナント・デ・ヨング)の注文に対してオーボエ協奏曲を移調してフルート協奏曲にしたり、この〈K.315〉のように協奏曲作曲を中途半端に終わらせるなど、きちんと応じなかった。 ― ということなのだが、フルートが好きではないというのは、レオポルトへの言い訳のように思える。モーツァルトは期待を胸に訪れたマンハイムで宮廷楽団に就職することができず、そのことで少なからず苛立っていてフルート協奏曲の作曲に集中できなかったのだろう。が、他に、このことが主たる原因ではないかと思えることがある。それは、アロイジア・ウェーバーへの恋心。モーツァルトはアロイジアのためにアリアを書いているが、ド・ジャンの注文に応えるよりも、アロイジアに歌ってもらうアリアを作曲することのほうがずっと大きく心の中を占めていたと思える。ジャン=ピエール・ランパルは、20世紀フランスの名フルート奏者で、我々の世代はフルート=ランパルといった図式を思い描くほどの神様的存在だ。彼は魅惑的な音、独特の言い回し、素晴しい妙技によってレパートリーの拡大を行いました。その特別なカリスマ性、楽器のために抱く情熱、驚くべき寛大さと若手音楽家の惜しみない激励 ― 彼はフルートを通じて、より多くの人に音楽をもたらすことが一意に適格であった。これらはムスティスラフ・ロストロポーヴィチ、アイザック・スターンらと同等にあった。LPレコードの黄金時代の間に彼は多くの場合、燃えるような強烈さ、そして常に魅力的な解釈を基にし至難な作品の録音まで行った。その優美で嫋やかな音色を一度でも聴くと、忽ちにランパルの信者になってしまう。その音色を聴くにはLPレコードが一番いい。
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