を通販レコードとしてご案内します。
恐るべき子供 ― ウォルトンの人気分野である管弦楽曲。出世作となった《ファサード》は、もともとはオックスフォード大学時代の友人の姉の詩の朗読のための伴奏音楽として書かれた器楽アンサンブル作品でしたが、後年、オーケストラのための2つの組曲に編み直され、ポピュラーで印象的なナンバーの数々が、管弦楽曲としてより広く親しまれるようになりました。この作品、音楽と詩の朗読を交互にして演奏するのではなく、譜面の中に「VOICE」というパートがあり、言葉も音楽の中に組み込まれて一緒に進行していくという形だったようです。この21歳で発表した《ファサード》により〝恐るべき子供〟と評され名を上げたウォルトンは、その後、弦楽四重奏曲や『ポーツマス岬』などで着々と海外での知名度も高め、さまざまな作曲家との交流のうち、伝統的な調性音楽の延長上にあるネオ=ロマン主義ともいうべき領域で自身のスタイルを確立、やがて大成功作となった『ベルシャザールの饗宴』では大編成のオーケストラを多用し、その聴きごたえある音楽にヘルベルト・フォン・カラヤンも「今世紀で最も優れた合唱作品」と称えるなど、広範囲から認められることとなります。以後映画音楽でも14作を手掛ける、ロマンティックで、イギリス的な雰囲気な作風のサー・ウィリアム・ターナー・ウォルトン(1902〜1983)は2つの世界大戦中から戦後にかけて純音楽の分野で活躍しました。彼の音楽は、ディーリアスやヴォーン=ウィリアムズのようなイギリスの田園風景を彷彿とさせるものではないが、明確な調性に基づきながら用法は新鮮かつ大胆。代表作とされる2曲の交響曲(第3番は未完)や協奏曲(ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロをソロとする)、オーケストラ作品に非凡な才能を発揮し、ストラヴィンスキーやプロコフィエフら同時代の作曲家からの影響のみならず、ジャズやラテン音楽といった幅広い音楽語法も巧みに採り入れて、あらゆる分野において万人に愛される明快で情感豊かな作品を残している。気品があり、時にユーモアも感じられる。毒舌と思える場合も多い ― 実に〝英国らしい〟20世紀のイギリス音楽を代表する作曲家です。ランカカシャーのオールダムに生まれた彼は、エルネスト・アンセルメやフェルッチョ・ブゾーニの助言を受けたとされるが、ほぼ独学で作曲家となった。10歳でオックスフォード聖歌隊学校に入学。1916年、オックスフォード大学クライスト・チャーチ校に入学した時に、イギリスの女性詩人イーディス・シットウェルと初めて会った。学校を退学したウォルトンは、そのままシットウェル家に住み込み、作曲家を志します。シットウェルの詩に基づくこの作品は、猥雑、洗練、反体制的、さらにストラヴィンスキー風、ヴァイル風など、さまざまな音楽的要素が盛り込まれた異色作。〝韻〟を踏んだ詩にふさわしく、音楽もリズミカルな要素で溢れかえっています。第1組曲は、「ポルカ」(A-7)、「ワルツ」(A-3)、「スイスのヨーデル」(A-5)、「タンゴ・パソドプレ」(A-4)、「セビーリャのタランテラ」(B-3)の5曲からなり、いずれもユーモアとウィットに富んだ親しみやすい小品ばかり。「スイスのヨーデル」では、スイスの英雄、ウィリアム・テルのパロディも出てきます。第2組曲の6曲が、「ファンファーレ」(A-1)、「スコットランド狂詩曲」(A-2)、「カントリーダンス」(A-6)、「ノーチェ・エスパニョーラ」(A-8)、「ポピュラーソング」(B-1)、「フォックストロット」(B-2)が交わり後にバレエ音楽にもなった姿が見えてくる。
from 100年後でも聴いて楽しいアナログ名盤レコード https://ift.tt/2VvluYa
via IFTTT

