GB DECCA SXL6263 サー・ゲオルク・ショルティ ロンドン交響楽団 グリンカ ムソルグスキー ボロディン ROMANTIC RUSSIA

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34-17451

商品番号 34-17451

通販レコード→英”MADE IN ENGLAND BY THE DECCA” ワイドバンド溝ありED2盤

カラヤンの陰に隠れていた、凄まじいショルティ初期録音盤 ―  グリンカの歌劇《ルスランとリュドミーラ》序曲からはじまるこのアルバムは、冒頭からただならない気配が支配し、その空気が全体を覆う。『ロマンティック・ロシア』というタイトルからロシア作曲家による序曲・管弦楽の名旋律集だろうと高を括ると、然に非ずロマンティックというよりはスペクタクル、という言葉が合いそうです。ロシアものといってもショルティが取り上げているのはオペラからの作品だということが特徴でしょう。ムソルグスキーの歌劇《ホヴァンシチナ》の前奏曲と、交響詩《禿げ山の一夜》。ボロディンの歌劇《イーゴリ公》から序曲と《ダッタン人の踊り》。ともにリムスキー=コルサコフ(とグラズノフ)の補筆版で選曲の芯が一本通っている。最初からトップスピードで飛ばしてオーケストラをドライブする歌劇《ルスランとリュドミーラ》序曲に圧倒されてしまいました。名曲コンサートのオープニングを飾ることや、アンコールで演奏される機会が多く、この曲を目当てでレコードを探せば、必ず本盤を手にしているというほどです。快速快演の後は、しっとりとした音で描きだす雰囲気豊かな光景。ムソルグスキーの歌劇《ホヴァンシチナ》から前奏曲です。一般には「モスクワ川の夜明け」と呼ばれているもので、この時期はイギリスのコヴェントガーデン王立歌劇場の音楽監督についていたショルティの自家薬籠中のもの。つづく《禿げ山の一夜》も変化に富んだ音色で、魑魅魍魎の世界を描き出します。音がシャープで切れ味が鋭いので別の曲を聴いているようです。ボロディンの《イーゴリ公》は合唱を加えて、戦闘的といいたくなるくらいの勇壮さです。オペラの一場面を切り取って来たかの様な演奏で、それも、オペラ指揮者としてのアプローチで単なるオーケストラピースとしての演奏ではなく、非常にドラマチックに曲を組み立てています。ショルティの各楽曲に対するアプローチは、すべての楽曲に共通していると言えるが、切れ味鋭いリズム感とメリハリのある明瞭さであり、それによってスコアに記されたすべての音符を完璧に音化していくということが根底にあったと言える。オーケストラの響きは深々としていて実在感があり、息の長い旋律には生命感が漲り、押しと引きの対比も鮮やかで精鋭。ロンドン交響楽団のもつ驚異的な表現力の幅がいかんなく発揮されています。ショルティのイメージから聴き始めはマッシブでガチガチに硬派な演奏と思いきや、オーケストラを煽るだけではなくて、しなやかさもあって、あるいは自らの底にあるハンガリーのロマンティシズムが目覚めたからなのか、それにオーケストラも非常に共感を持って応えているようです。時にロマンティックなうねりすら聴かせるのですが、それが類まれなほどの説得力を持って聴き手に迫ってきます。録音は1966年であり、歴史的名演であるワーグナーの「ニーベルングの指環」をウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とスタジオ録音している最中のもの。楽劇「神々の黄昏」が1964年、そして1966年の楽劇「ワルキューレ」で締めくくらんと、かかる録音も終わりに近づいており、そうしたことに去来するであろう自らの指揮芸術に対する漲るような自信と誇りが演奏自体にもあらわれているかのようです。録音場所のキングスウェイ・ホールはデッカが録音会場の性能チェックのための基本データをここで採取した、いわばデッカ録音の〝メートル原器〟。1959年にベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と録音されていたロシア音楽集も、ロンドンでいちばん録音に適した音響を持つ場所で、ジョン・カルショーのプロデュースでロンドン響と再録音されるに至った。この時期のデッカはステレオ録音でモノラル録音を置き換えるクラシック音楽の大カタログを築きあげんとしていた。ヘルベルト・フォン・カラヤンとウィーン・フィルが次々に後世に遺るレコーディングを熟しているが、そこからこぼれた名曲を拾いながら、ポスト・カラヤンと目されていたロリン・マゼールや、ラファエル・クーベリック、そして、ショルティが虎視眈々と機会をモノにしていった。ショルティならではの大迫力とダイナミックレンジの広いデッカらしい優秀録音で、現在でも一級のオーディオファイル盤として愛聴されています。

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