FR PHILIPS 6514 098 ネヴィル・マリナー フィルハーモニア管弦楽団 オッフェンバック 序曲集

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「 FR PHILIPS 6514 098 ネヴィル・マリナー フィルハーモニア管弦楽団 オッフェンバック 序曲集」を通販レコードとしてご案内します。

34-5344

通販レコード→FR RED WITH SILVER LETTERING, Digital Recording, STEREO 110㌘重量盤。

《春休みに鑑賞しておきたい名曲》

音楽がもつ洗練された小粋な味わいがありながら音楽に品格を保っている。

底抜けに明るい。手兵アカデミー室内管弦楽団をフィルハーモニア管弦楽団に替えて、オッフェンバックの痛烈な社会風刺と明晰で、変化に富んだ音楽がもつ洗練された小粋な味わいを見事に表現した気品のある演奏です。

ネヴィル・マリナーはマーティン弦楽四重奏団でヴァイオリン奏者を務めた後、古楽の権威でもあったサーストン・ダートとジャコビアン・アンサンブルを結成し、バロック音楽に主眼を置いて活動しました。当初、イートン校でヴァイオリンを教えていましたが、そのかたわらで大指揮者ピエール・モントゥーの学校で指揮を学んだのち、1952年フィルハーモニア管弦楽団に入団、その後1956年から1968年まで、ロンドン交響楽団の第2ヴァイオリン首席奏者を務めました。この間、アルトゥーロ・トスカニーニ、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、ヘルベルト・フォン・カラヤン、モントゥーなどの名指揮者のもとで経験を積みました。ほどなくロンドン交響楽団在籍中の1959年にロンドン中心地トラファルガー広場脇にある教会を拠点とするアカデミー室内管弦楽団(Academy of St. Martin-in-the-Fields) を結成、以後、半世紀以上に渡って得意のバロック音楽から新ウィーン楽派作品まで、室内オーケストラの多彩なレパートリーを展開しました。マリナーとアカデミー室内管の最初の四半世紀に録音したレーベルは argoレーベルが主体で、そのほかDECCAとオワゾリール、ASVレーベルからの発売もあります。argoとオワゾリールは早い段階でDECCAに吸収され、ASVも2007年にユニバーサル・ミュージックの傘下となりました。アカデミー室内管との膨大な録音により、マリナーの指揮者としての名声が高まると世界各地への演奏活動も本格化しました。マリナーが音楽監督を務めた1984年制作の映画「アマデウス」ではサウンドトラックの指揮も務め、3部門のグラミー賞を獲得したほか、サウンドトラック盤はベストセラーとなりました。1970年代に旧フィリップス(現DECCA)にモーツァルトの初期交響曲集を録音し、高い評価を得たことから後期交響曲集も録音してマリナー&アカデミー単独による交響曲全集を完成しました。これは当初はクリップス指揮の後期交響曲集とともに全集を構成していた企画で、アルフレッド・ブレンデルとのモーツァルト協奏曲全集録音も、当初は有名作品のみの録音だったものが好評により15年をかけて全集に発展したものです。

デジタル録音の軌道をマリナーとプレヴィンが先導した。

ピエール・ブーレーズは現代音楽の作曲家として知られるようになり、ジョージ・セルが指揮できない状態のときには駆けつけて代役をする、助ける存在としてクリーヴランド管弦楽団の首席客演指揮者に就任。古典作品に慣例や、思い入れの解釈を持たない、作曲家としての譜読みをする指揮者姿勢が買われてのセルのカバーとなった。そのブーレーズも2016年1月5日に世を去った。最早最高齢巨匠グループか。と感慨を抱いていた指揮者も、ズービン・メータだけが残った。ブーレーズは電子音響を得意とする現代音楽の作曲家として登場して、自作の録音をレコード会社に売り込んでレコード発売に結び付けるとともに近代、現代音楽を指揮したレコードは新鮮でよく売れた。ズービン・メータはインド生まれを武器に、東洋人で最大の成功者。1960年代から2人は欧米のメイン・レーベルから売れるレコードを世に出し続けた。気が付くと前衛と言われた彼らが最高齢マエストロとして君臨している現代だ。これに指揮者としての活動が今ではメインのピンカス・ズーカーマンがベートーヴェンの協奏曲で独奏したが、ソロが登場するより前から第1ヴァイオリンのパートを弾いて音楽を先導していた。メータ指揮イスラエル・フィルの活動は長く、その記念演奏会でオール・ベートーヴェン・プログラム。ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲はズーカーマン、メータ、イスラエル・フィルみんなの掌中のスコアだ。ズーカーマンは本来ソロが入るところより早く最初からオーケストラと一緒にヴァイオリンパートを演奏している。コンマスが二人いる感じでメンバーが両方に視線をやっているのが面白い。誰も動じない安心した音楽が奏でられた30分ほどだが、録音だけで聴いたら定位の不思議な録音に感じたろう。デジタル録音盤が登場してきた1980年代初頭は、ネヴィル・マリナーとアンドレ・プレヴィンのレコーディング活動は傑出していた。そのレパートリーは過去のオーケストラレパートリーを網羅する勢いだった。マリナー指揮フィルハーモニア管弦楽団のレコードは、セッションを用意するためのレコード会社の方策でもあったと思う。録音に編成されたオーケストラという印象が色濃かった。ブーレーズは90歳で。マリナーは2016年10月2日(92歳)、プレヴィンは2019年2月28日(89歳)に亡くなった。2021年3月4日にヘルムート・ヴィンシャーマンが100歳で死去。 2021年10月21日にベルナルト・ハイティンク(92歳)の訃報が続き、2024年3月27日時点。96歳のヘルベルト・ブロムシュテットが最高齢の現役指揮者だ。セルジュ・ボド(96歳)、クリストフ・フォン・ドホナーニ(94歳)、リチャード・ボニング(93歳)が最高齢巨匠グループ。

指揮界のビートルズ。

イギリスの名指揮者サー・ネヴィル・マリナーは2016年4月、手兵アカデミー室内管弦楽団と来日公演を行ったのが最後となった。1924年4月15日、イングランド中部のリンカーン生まれ。ロンドン王立音楽院でヴァイオリンを学び、パリ音楽院でルネ・ベネデッティに師事。マリナーはヴァイオリニストだけあって弦楽の扱いがとてもうまく、繊細な音も力強い音も自在であり、少人数管楽器ならではの克明な表現がそこに加わって、実に心地よい演奏を聴かせてくれます。当初は弦楽器だけのアンサンブルで、バロック音楽をレパートリーの中心としていましたが、次第に管楽器も加えて古典派交響曲の演奏を行うようになりました。特に最初の四半世紀の彼らの演奏は、その機動力抜群のスタイルもあり、スコアを的確に鮮やかに表現するだけでなくエネルギッシュで小気味の良い音楽を聴かせてくれるのが魅力的です。録音もバロックから英国近代ものまで多岐にわたり、優秀録音に支えられてリリースするレコードは確実にセールス枚数を消化したことからも、トーマス・ビーチャムの後継者のような存在。

ここでは手兵のアカデミーではなく、より弦の美しいフィルハーモニア管弦楽団を指揮していて、実に品の良いオッフェンバックが楽しめる。オーケストラがうまいせいもあるが、マリナーはオッフェンバックの音楽がもつ洗練された小粋な味わいを見事に表現している。底抜けの明るさや乱痴気ぶりも、上品でセンスがよろしい。ジャック・オッフェンバック(Jacques Offenbach)は1819年生まれ。1880年没。作曲家。本名はヤーコブ・エーベルスト。ドイツに生まれフランスに渡り、パリ・オペラ・コミックのチェロ奏者として出発している。メロディー・メーカーとしては天才的。のちにオペレッタ作曲家として、第二帝政下のパリで絶大な人気を誇った。痛烈な社会風刺と明晰で、変化に富んだ音楽的感性をもち、100を越えるオペレッタを作った。喜歌劇「美しいエレーヌ」序曲、喜歌劇「天国と地獄」序曲以外の珍しい曲が聴けるのもうれしい。喜歌劇「天国と地獄」序曲の有名な後半部も実に楽しい。それでいて音楽に品格を保っているのはさすが、大きな聴きどころです。

上品なイメージがある、オランダ・フィリップス盤。

ヨーロッパ屈指の家電&オーディオメーカーであり、名門王立コンセルトヘボウ管弦楽団の名演をはじめ、多くの優秀録音で知られる、オランダ・フィリップス・レーベルにはクララ・ハスキルやアルテュール・グリュミオー、パブロ・カザルスそして、いまだクラシック音楽ファン以外でもファンの多い、ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲集「四季」であまりにも有名なイタリアのイ・ムジチ合奏団らの日本人にとってクラシック音楽のレコードで聴く名演奏家がひしめき合っている。英グラモフォンや英DECCAより創設は1950年と後発だが、オランダの巨大企業フィリップスが後ろ盾にある音楽部門です。ミュージック・カセットやCDを開発普及させた業績は偉大、1950年代はアメリカのコロムビア・レコードのイギリス支社が供給した。そこで1950年から1960年にかけてのレコードには、本盤も含め米COLUMBIAの録音も多い。1957年5月27~28日に初のステレオ録音をアムステルダムにて行い、それが発売されると評価を決定づけた。英DECCAの華やかな印象に対して蘭フィリップスは上品なイメージがあった。

  • Record Karte
    • ネヴィル・マリナー指揮、フィルハーモニア管弦楽団。
    • Side-1
      1. 喜歌劇「美しいエレーヌ」序曲 – La Belle Hélène
      2. 喜歌劇「鼓手隊長の娘」序曲 – La Fille Du Tambour-Major
      3. 喜歌劇「天国と地獄」序曲 – Orphée Aux Enfers
    • Side-2
      1. 喜歌劇「ジェロルスタン大公妃殿下」序曲 – La Grande-Duchesse De Gerolstein
      2. 喜歌劇「ペリコール」序曲 – La Périchole
      3. 喜歌劇「2人の盲人」序曲 – Les Deux Aveugles
      4. 喜歌劇「青ひげ」序曲 – Barbe-Bleue
      5. 喜歌劇「パリの生活」序曲 – La Vie Parisienne
    • 1981年2月ロンドン、ウォルサムストゥ・アセンブリー・ホールでのセッション、ステレオ・デジタル録音。1982,見開きジャケット。

CDはアマゾンで

オッフェンバック:序曲集
マリナー(サー・ネヴィル)
マーキュリー・ミュージックエンタテインメント
1999-11-01


バッハ:ブランデンブルク協奏曲第1番~第4番
マリナー(ネヴィル)
ワーナーミュージック・ジャパン
2016-02-24


6 Symphonies
Amf
Polygram Records
1989-05-23


Vivaldi: The Four Seasons / Marriner, Academy of SMF
Academy of St Martin in the Fields
Decca
2000-03-14


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