US PHILIPS PHM500-012 アルテュール・グリュミオー コリン・デイヴィス ロンドン交響楽団 モーツァルト ヴァイオリン協奏曲3番/5番「トルコ風」

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「 US PHILIPS PHM500-012 アルテュール・グリュミオー コリン・デイヴィス ロンドン交響楽団 モーツァルト ヴァイオリン協奏曲3番/5番「トルコ風」」を通販レコードとしてご案内します。

34-25985
通販レコード→US 米国フィリップス初期盤, 160g重量盤, 米PHILIPSスタンパー使用盤

US PHILIPS PHM500-012 グリュミオー/デーヴィス/ロンドン響 モーツァルト ヴァイオリン協奏曲第3番/第5番「トルコ風」

商品番号 34-25985

甘美な陶酔感。歌い回しの素晴らしさだけでなく表情の艶っぽさが魅力極まる。

ヴァイオリンの艶やかな美しさと端正でエレガントなスタイルで人気を博した名手アルテュール・グリュミオー。1950年代のモノラル録音から1980年代のデジタル録音までヴァイオリン協奏曲から室内楽まで、ヴァイオリンが参加する作品で幅広くグリュミオーは名録音を残した。オランダPHILIPSに大量のレコーディングを残しており、そのどれもが高い水準にあるとされています。
そのレパートリーは、ヨハン・ゼバスティアン・バッハやヴィヴァルディといったバロック音楽の作曲家をはじめとして、モーツァルトやベートーヴェン、ブラームスといった古典派やロマン派の協奏曲やソナタ、ヴィオッティの協奏曲、パガニーニの超絶技巧協奏曲や、その他の協奏作品、フランクやフォーレのソナタといった近代以降の定番やヴュータンのようなお国ものに加えて、ベルクやストラヴィンスキーのような20世紀の音楽までに及んでいる。
特にモーツァルトの演奏には定評がありましたが、ヒューマンな心の歌を奏でるのをモットーとしていたグリュミオーのレパートリーの中、極めつけのモーツァルト。ヴァイオリン好きだけでなく、すべてのモーツァルト・ファンにおすすめしたい。
モーツァルトのヴァイオリン曲で名演を示すのは至難の業である。珍しく短調で書かれた中間楽章での憂いを帯びた感情の表出が印象的な協奏交響曲。因襲的なスタイルから脱して交響的な協奏曲への一歩を踏み出した、フランス風の趣を色濃く反映させた第3番。
モーツァルトの死後、彼はウィーンの名ピアニストだったことで後世に伝えられますが、その通りピアノの曲は生涯にわたって作曲している。でも、モーツァルトの知名度を高めたのは優れたヴァイオリニストでもあったことです。それなのにヴァイオリン協奏曲をウィーンに来てからは何故か作曲の気配がない。彼自身、もはやヴァイオリン協奏曲は完成したと思いがあったのか、そうした背景もあり、一人の作曲家の青年期の作品と片付けられないのがモーツァルトです。

第5番(K.219)は、第3楽章にトルコ行進曲風のリズムが現れることから、「トルコ風」という副題で親しまれています。モーツァルトの最後のヴァイオリン協奏曲ですが、20歳になる一か月前に書き上げた成長が著しい若き作曲家の作品です。第3番や第4番も素晴らしい作品でしたが、第5番は音楽の充実度において更に進化を遂げた〝最高傑作〟と呼んで良いと思います。もちろんこの曲でもフランス的なギャラント趣味は失われていませんが、第4番以上にドイツ・オーストリア的な曲想から成っています。
第1楽章冒頭のオーケストラで提示される旋律の期待感。主部に移る音楽の流れの素晴らしさ、心湧き立てられる思いを保持したままに、躍動感とチャーミングさが絶妙に融け合っているのが最高です。続く魅力的なアダージョ楽章。ためらいがちに登場する、ヴァイオリン独奏のいじらしさには心が震えさせられます。素晴らしく優雅なメヌエットの終楽章ですが、そのまま終りを迎えても立派なところ、中間部でアレグロに変り「トルコ行進曲」が登場します。トルコの軍隊が行進するときに太鼓デカなれられるリズムですが、この曲では打楽器はオーケストラに使われていません。その代わりにモーツァルトは弦楽器に、その役目を求めます。〝コル・レーニョ〟という弓の裏側の木の部分を使って弦をビシビシと叩く演奏法を取り入れることによって、太鼓を表現しているのです。このコル・レーニョ奏法は、ベルリオーズの「幻想交響曲」やマーラーの幾つかの交響曲などで使われていますが、有名な作品に使われた例としてはこの曲が最初ではないでしょうか。父レオポルトのヴァイオリン教則本は、現代でも通用しているほどですが、もしかしたらモーツァルトの発案なのかもしれませんが、父親からの教育の賜物か、そこのところは良く分りません。優雅なメヌエットとダイナミックなトルコ行進曲の対比が抜群のこの楽章は、巨匠級の演奏家の手にかかると殊更に愉しさ一杯です。
第2楽章の甘い陶酔感。グリュミオーは歌い回しの素晴らしさだけでなく表情の艶っぽさが非常に魅力的です。またデイヴィスの伴奏するロンドン響も、表情づけと躍動感が非常に素晴らしく、そしてフィリップスの柔らかい録音も優秀です。

近年ひときわ至難なモーツァルトのヴァイオリン曲の演奏ですが、手練手管の限りを尽くしたオーギュスタン・デュメイの技巧的なヴァイオリンで聴く、その面白さは比類がない。彼は鮮やかなテクニックをわざと目立たせるように弾いており、破目を外したやりたい放題で、さながらパガニーニのように響く。もちろん技巧だけではない。気取ったリズムも最高だし、フレーズの節回しは表情たっぷり。ピリオド・スタイルに慣らされロマンティックすぎると聴こえる耳も少なく無いだろう。デュメイが使っている楽譜はヨアヒムの作でグリュミオーも同じだったが、まるで別の曲を聴くようだ。
グリュミオーにとってモーツァルトは晩年まで愛した作曲家のひとり。戦後間もないパリ・デビューもモーツァルトの協奏曲。若きモーツァルトの作品を、覇気のある若々しい音色で颯爽と演奏しています。
サー・コリン・デイヴィスの万全なサポートを得てベルギーの名ヴァイオリン奏者グリュミオーが甘美で艶やかな音色によって格調の高い演奏を聴かせている一連のフィリップスの録音は、彼の美音もしっかり捉えています。
クララ・ハスキルの引き立て役としてわが国では有名ですが、本盤を聴くにつけ彼がオランダ・フィリップスを背負っていたヴァイオリニストであることが判ります。どこを切り取っても、これほどまで品格というものに満ち溢れていて、でありながらとてもチャーミングで爽やかで、清澄典雅という言葉がぴったりなモーツァルト演奏。古今東西、あらゆる「モーツァルト」と名のつく録音をかき集めても見当たらないんじゃなかろうか。20世紀モーツァルト演奏の金字塔と言えるでしょう。

  • Record Karte
  • 1961年11月ロンドンでのステレオ録音。本盤は、そのモノラル盤。

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