GB EMI COLH30 パブロ・カザルス ジョージ・セル チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 ドヴォルザーク チェロ協奏曲

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34-263

商品番号 34-263

通販レコード→英グレイ黒文字盤

大家の至芸 ― というひと言で勘弁してください。この演奏を耳にして平静で居られるような聴き手は絶対に存在しない、全てのクラシックファン必聴の歴史的名盤だ。現代的な演奏から振り返れば、テンポに違和感を覚えるような箇所もあったりするのですが、聴き始めるとついつい最後まで聴き通してしまう演奏です。これはSP録音だが一度は聴いておくべきだ。発売前の前評判も高く、レコード会社も宣伝に力を注いでいるので状態の良いSPレコードは入手しやすい。是非とも蓄音機再生で聴いておきたい。カザルスのチェロが一番チェロらしく響く、普通ならこもり気味になってしまう低音部さえ、ボーイングの様子がよく分かるほどです。元はSPレコードで発売された録音で、マイクや録音技術は現代とは比較になりません。でも、聞き苦しい録音に甘んずるものでしょうか。むしろエンジニア根性に燃えることでしょう。SPからのダビングだが、復刻の録音状態も、それほど酷くはない。チェロという楽器が人の声に音域が似ていることや、板起こしというのも在る。金属マスターからの復刻なので原盤はSP録音だとは思えない音で聴ける。カザルスは〈バッハの『無伴奏チェロ組曲』〉も録音が良いと思いましたが、まさにあのチェロが弾いているドヴォルザークだとわかる、びっくりするぐらい音質が良い。そのバッハが1929年の録音だから90年近く、この古い録音でも既にカザルスは61歳(ジョージ・セル40歳)で、さすがに風格があります。カザルス最盛期の録音という記念的な意義もあるけれど、これほど彫りの深い気魄のこもった演奏というのは滅多矢鱈に聴けないからである。このことがカザルスのレコーディングが人類の遺産たる所以でしょう。ジャック・ティボーとのブラームスの「デュオ協奏曲」、ボッケリーニの「チェロ協奏曲」、ティボー、アルフレッド・コルトーとのメンデルスゾーンとシューマンの「ピアノ三重奏曲」。ベートーヴェンの「魔笛の主題による変奏曲」、ドヴォルザークの「母が教えてくれたうた」、リムスキー=コルサコフの「熊ん蜂の飛行」、シューマンの「トロイメライ」、当時単なる練習曲だと思われていたヨハン・ゼバスティアン・バッハの至曲、無伴奏チェロ組曲第3番から「アリア」。ソナタ第2番から「アンダンテ」。メンデルスゾーンの「無言歌」、ハイドンの「メヌエット」、ボッケリーニの「アダージョとアレグロ」、タルティーニの「グラーヴェとエスプレッシーヴォ」、ヴィヴァルディの「ラルゴ」、ヴァレンティーニの「ガヴォット」、などなど。チェロ小品の定番的な曲に加え、ピアノ曲やヴァイオリン曲、当時珍しい部類であったろうバロック音楽からの編曲も目立つヴァラエティ豊かなもの。バッハと同時代の音楽への関心をもたせることにも貢献は大きい。演奏はどの曲もヒューマンな温かさと有無をいわさぬ説得力を兼ね備えており、100年近く前の記録が価値を失うどころか、変わらぬ輝きを放っていることに改めて驚かされる。バッハの《無伴奏チェロ協奏曲》を発掘したことだけでなく、パブロ・カザルスという男のチェロ演奏への献身こそ人類の至宝だ。

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