辛辣な批評で知られたハロルド・チャールズ・ショーンバーグは、「アイヴズの音楽は、それ自体がアメリカ音楽史である」と記している。今日は名声を嫌ったアイヴズが生まれた日。音楽を評価するうえで忌まわしい言葉の一つが「素敵」 (nice) であり、「大人のように自分の耳を使え」と語ったアイヴズ語録は有名。
カテゴリー: Orchestral
ケンペのワーグナー/「タンホイザー」序曲ほか FR TRIANON UTRE6160 STEREO
堅固な構成感、優れたバランス感覚、そして作品の深い読み、どれをとっても抜群で、しかも表現力豊かなのがわかる。また各声部の透明で豊かな響きは、もともとオーボエ奏者であった感性から来るものだ。
メータのシェーンベルク/「浄められた夜」ほか GB DECCA SXL6325 STEREO
わかり易さを信条にグラマラスな掴み方でありながら、存外リズムはシャープで、荒れ場でも手綱をゆるめず音楽的な緊張感が終始持続しているフレッシュな演奏。
