「 アンネ=ゾフィー・ムター ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 メンデルスゾーン ブルッフ ヴァイオリン協奏曲 DE DGG 2532 016 STEREO デジタル」を通販レコードとしてご案内します。
DE DGG 2532 016 アンネ=ゾフィー・ムター&ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 メンデルスゾーン/ブルッフ・ヴァイオリン協奏曲
- Record Karte
DE BLUELINE, 1980年の優秀録音です。レコード・アカデミー賞受賞盤。優秀録音、名盤。
- 演奏:アンネ=ゾフィー・ムター(ヴァイオリン)、ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
- 録音:1980年9月ベルリン、フィルハーモニーにおけるセッション録音。
- プロデューサー:ギュンター・ブリースト
- エンジニア:ギュンター・ヘルマンス
- 曲目
- メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調作品64
- ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調作品26
カラヤン節の極み。
カラヤン=ベルリン・フィルは20世紀クラシック界最高の組合せでした。1956年ベルリン・フィルの終身常任指揮者に就任して以来、カラヤンはこの超一流オーケストラを完全に手中に収め、素晴らしい名演を世に送りつづけます。
アルトゥール・ニキシュがベルリン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮した。(ベルリン・フィルは1882年の創立。)ベートーヴェンの交響曲第5番の初めての全曲録音が行なわれたのは1913年。ベルリン・フィルはドイツ・グラモフォンに録音したレコードを発売して行きます。
ヴィルヘルム・フルトヴェングラーがベルリン・フィルを指揮してドイツ・グラモフォンでの初めての録音(ベートーヴェンの交響曲第5番とウェーバーの歌劇《魔弾の射手》序曲)を行なったのは1926年。ラジオ放送とレコードで、ベルリン・フィルの演奏は多くの聞き手に届くようになります。1938年、ヘルベルト・フォン・カラヤンが初めてドイツ・グラモフォンで録音した。
ドイツの優秀な技術力で、ドイツ・グラモフォンは音の大小でレコード溝の間隔を可変させるカッティング方式を発明して1950年、片面の演奏時間が9分まで収められる78回転レコードが登場。翌年、最初の33回転の長時間レコード(LPとして知られている)をリリースした。
フルトヴェングラーが没するとカラヤンは、戦後ドイツ・グラモフォンが古典派、ロマン派のレパートリーにおいて確固たる地位を確立する上で重要な役割を演じた。1959年から1989年までの30年間の間にドイツ・グラモフォンで3つのベートーヴェンの交響曲全集、ワーグナーの楽劇《ニーベルングの指環》をはじめとした330枚のレコードを制作することになる。
カラヤンが遺した演奏はレコードとして今も美しさは変わらない。
高名なヴァイオリンの名前が踊ることなくムターのヴァイオリンは無名だ。
メンデルスゾーンというと、メンデルスゾーン作品の大きな特徴である貴族的優雅さ、明朗で知的な美しさ、類稀なメロディの豊かさといったものが、あたかも短所であるかのように論じられさえした。
長い間、「軽い曲を作った幸せな音楽家」「サロン的音楽家」といったマイナスイメージがもたれていて、しかもそういった誤解はあなどれない。そうしたところが影響した演奏がジャンルを問わず実に多いのは、嘆かわしいことだが。
それまではMeldelと名乗っていた、祖父モーゼスは「ドイツのソクラテス」と言われた哲学者で、「Mendelssohn(メンデルの息子)」という姓は彼自身が名付けたものです。父アブラハムは銀行家、母レーアも銀行家の出身で、ヨーロッパでも有名な家族の一つだった。ユダヤ人だったことを除けば、メンデルスゾーン(Jakob Ludwig Felix Mendelssohn-Bartholdy)ほど裕福な出身の音楽家はいません。ところが、ユダヤ人だった差別から公立の学校へ通うことができず、しかし、公立学校に通えなかったことがむしろ幸運だったと言えるかも知れません。教育熱心だった父は、超一流の家庭教師を招いて、4人の子供たちに一日びっしりと組まれたさまざまな勉学をさせました。ドイツ語にドイツ文学、ラテン語にギリシャ語、フランス語に英語、算数と数学、図画、舞踏、体操、水泳、乗馬、そして人間形成のためと考えられていた音楽と。メンデルスゾーンは幼少のころから、モーツァルト同様にヨーロッパ各地へ頻繁に旅行していましたが、ロマン主義文学の先駆けであるゲーテとの出会いなど、旅は様々な様式、人間性、民族性に触れる絶好の機会となったようです。これもまた父が計画したことでした。やがて1827年にはベルリン大学に籍を置き、ヒューマニズム教育を完成し、目もくらむほどの知性を身につけていました。このような様々な教育が土壌となって、メンデルスゾーンは9歳でピアニスト・デビューするなど、音楽面で早くからすぐれた才能を発揮していきました。が、ベルリンで、メンデルスゾーンはユダヤ人というだけの理由で本来就任するはずの職から排除されてしまったことがありました。ただ、メンデルスゾーン本人は自分がユダヤ人であるとかそのようなことは全く気に留めておらず、信仰心の篤いキリスト教徒であり、ドイツの民族主義的な音楽家だったと言われています。彼の暗い予感どおり、ドイツでは社会不安を背景にアーリア主義が拡大し、ユダヤ人排斥が強化され、ミュンヘンにファシズム政党ナチスが生まれ、その党首ヒトラーが政権をとると、ユダヤ人への迫害は公然のものとなり、メンデルスゾーン銀行は解体されてしまう。音楽も例外ではなかった。メンデルスゾーンの名前は教科書から消され、ゲヴァントハウスの前に建っていた彼の銅像は破壊され、彼の名がついていた通りの名称は変更され、彼の作品の出版は禁止された。《ヴァイオリン協奏曲ホ短調》だけは、人気がありすぎて演奏され続けたが、メンデルスゾーンの名前は伏せられたままだった。世界三大ヴァイオリン協奏曲にメンデルスゾーン、ベートーヴェンは不動だが、SPレコード時代はブルッフ、LPレコード時代になってチャイコフスキーが3つめを争うが、ブラームス、シベリウスなどと有名コンチェルト七大としたい。メンデルスゾーンへの評価は、死後、時代の波にもまれて下降していった。1945年、戦争は終結し、ナチスは崩壊したが、いったん傷つけられたメンデルスゾーンの名誉回復は大変だった。メンデルスゾーン作品の大きな特徴である貴族的優雅さ、明朗で知的な美しさ、類稀なメロディの豊かさといったものが、あたかも短所であるかのように論じられさえした。長い間、「軽い曲を作った幸せな音楽家」「サロン的音楽家」といった侮蔑的扱いを受けてきた影響はあなどれない。今でこそ芸術性・創造性の高さを認めない者は少なくなったものの、この曲は曲への深い共感と、自然な息づかいで精神的な余裕が感じられる演奏である必要がある。そこが課題だが、平然と演奏できるようになるには、作曲の背景にある《とある人類が引き起こした悲しい歴史》の生々しい記憶が遠いものと成ってからのことかもしれないが。戦時下、作曲家の名を伏せて数々の演奏家が奏でた協奏曲は、平和に憧れて、みんなで新しく作った曲と言って良いのではないか。
円熟してカラヤン節の極みとでも言える。ベルリン・フィルの迫力も頂点に達している。個々の楽器が当然のように巧いし、全体がよく揃っている。カラヤンの伝記を著したリチャード・オズボーン氏がモーツァルトの協奏曲の演奏の項で、高速のスポーツカーに乗った可愛い娘を追いかけて、曲がりくねった慣れない田舎道を飛ばす。
と記しているが、「ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲」の演奏も正にそのような趣きを感じさせる名演であると言える。カラヤン&ベルリン・フィルは本演奏の当時は正にこの黄金コンビが最後の輝きを見せた時期でもあったが、それだけに重厚にして華麗ないわゆる〝カラヤンサウンド〟を駆使した圧倒的な音のドラマは本演奏においても健在であり、ムターのヴァイオリンをしっかりと下支えしているのが素晴らしい。演奏におけるムターのヴァイオリンは、カラヤンが求めた音楽を意識し過ぎたか、いつものムターのように骨太の音楽づくりではなく、むしろ線の細さを感じさせるきらいもないわけではないが、それでも、トゥッティにおける力強さや強靭な気迫、そしてとりわけ緩徐楽章における伸びやかでスケールの大きい歌い回しなど随所にムターの美質を感じることが可能だ。択一を求められれば悩ましいところだが、ムターの個性が全開の演奏ということであれば、クルト・マズア指揮ニューヨーク・フィルハーモニックとの演奏の方を採るべきであるが、オーケストラ演奏の重厚さや巧さなどと言った点を総合的に勘案すれば本演奏の方を、今のところは断然上位に掲げたい。
「人間味」と「完璧さ」という相反する引き合いが、素晴らしい相乗効果を上げる。
ただ、カラヤンの理想の振り幅の中にあるから、カラヤンの音楽になっている。カリスマ的芸術性と器用な職人気質を併せ持ったカラヤンは、一回性の熱情と、それに相反する録音芸術としての綿密な音楽設計を両立できた指揮者でした。
ある録音でホルン奏者の音の上ずりに気がついたエンジニアが、録り直しを確認したらカラヤンは、その自然さを良しとした話が象徴している。
カラヤンの録音で一番充実しているのは1970年代後半から1980年代前半の録音。「ベルリン・フィルを使って残しておきたい」と念願込めて再録音の多いチャイコフスキー、ドヴォルザーク、ベートーヴェンと1970年代の演奏は緊張感が違う。この時期の録音こそ、カラヤン節の極みとでも言える。ドイツ・グラモフォンの名エンジニアチームに委ねた録音は、ダイナミック・レンジが非常に大きい。レコード録音の壺を先天的に把握していたカラヤンのオーケストラの鳴らしっぷりは、ノイズに埋もれないレコード録音の理想を手に入れて、弱音部では繊細きわまりない音楽を作り出し、強奏部分では怒濤の迫力で押してくる。
その較差、落差と云ってもいいのかな、他の指揮者ではなかなか見られないカラヤン流の演出。ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とだと、カスケーディング・ストリングスがあざとく表に出るときもあるが、弦楽器、木管、金管楽器の名手ら居並ぶ、ベルリン・フィルの迫力も頂点に達している時代だったことも功を奏した。個々の楽器が当然のように巧いし、全体がよく揃っている。
絶頂期ヘルベルト・フォン・カラヤン&ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏らしく、迫力も美しさも兼ね備えた圧倒的なサウンド。
ヨーロッパの音楽界を文字通り制覇していた「帝王」カラヤンとベルリン・フィルと、ドイツでの拠点を失ってしまった英H.M.V.の代わりとなったドイツ・エレクトローラとの共同制作は、1970年8月のベートーヴェンのオペラ『フィデリオ』の録音を成功させる。カラヤンのオーケストラ、ベルリン・フィルの精緻な演奏は、ヘルガ・デルネシュ、ジョン・ヴィッカースの歌唱を引き立てながら繊細な美しさと豪快さを併せ持った迫力のある進め方をしています。有名なベートーヴェンのオペラが、ただオペラというよりオラトリオのように響く。カラヤンは1972~76年にかけてハイドンのオラトリオ『四季』、ブラームスの『ドイツ・レクイエム』、さらにベートーヴェンの『ミサ・ソレムニス』という大曲を立て続けに録音しています。
ドイツ、オーストリアの指揮者にとって、モーツァルト、ベートーヴェン、ブラームスは当然レパートリーとして必要ですが、戦後はワーグナー、ブルックナーまでをカバーしていかなくてはならなくなったということです。
ベートーヴェン唯一のオペラ録音を成功裏に成し遂げた、カラヤンが是が非でも録音をしておきたいワーグナー。当初イースターの音楽祭はワーグナーを録音するために設置したのですが、ウィーン国立歌劇場との仲たがいから、オペラの録音に懸念が走ることになり、彼はベルリン・フィルハーモニー管弦楽団をオーケストラピットに入れることを考えました。
カラヤンのオペラにおけるイギリスEMI録音でも当初はドイツもの(ワーグナー、ベートーヴェン)の予定でしたが、1973年からイタリアもののヴェルディが入りました。そこには、英EMIがドイツものだけでなく、レパートリー広く録音することを提案したようです。この1970年代はカラヤン絶頂期です。そのため、コストのかかるオペラ作品を次々世に送り出すことになりました。オーケストラ作品はほとんど1960年代までの焼き直しです。「ベルリン・フィルを使って残しておきたい」というのが実際の状況だったようです。
この時期、新しいレパートリーはありませんが、指揮者の要求にオーケストラが完全に対応していたのであろう。オーケストラも指揮者も優秀でなければ、こうはいかないと思う。歌唱、演奏の素晴らしさだけでなく、録音は極めて鮮明で分離も良く、次々と楽器が重なってくる場面では壮観な感じがする。非常に厚みがあり、〝美〟がどこまでも生きます。全く迫力十分の音だ。
ベルリン・フィルの魅力の新発見。
そして、1976年にはウィーン・フィルハーモニー管弦楽団から歩み寄り、カラヤンとウィーン・フィルは縒りを戻します。カラヤンは1977年から続々『歴史的名演』を出し続けました。この時期はレコード業界の黄金期、未だ褪せぬクラシック・カタログの最高峰ともいうべきオペラ・シリーズを形作っています。
カラヤンのレコードでは、芸術という大目的の下で「人間味」と「完璧さ」という相反する引き合いが、素晴らしい相乗効果を上げる光景を目の当たりにすることができる。重厚な弦・管による和声の美しさ、フォルティシモの音圧といった機械的なアンサンブルの長所と、カラヤン個人の感情や計算から解き放たれた音楽でもって、音場空間を霊的な力が支配しており、聴き手を非現実の大河へと導く。
プロダクト・ディテール(オリジナル盤)
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レーベルDeutsche Grammophon
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レコード番号2532 016
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作曲家
- フェリックス・メンデルスゾーン・バルトルディ
- マックス・ブルッフ
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楽曲
- ヴァイオリン協奏曲ホ短調作品64
- ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調作品26
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演奏者アンネ=ゾフィー・ムター
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オーケストラベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
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指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤン
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録音年月1980年9月
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録音場所ベルリン、フィルハーモニー
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録音プロデューサーギュンター・ブリースト
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録音エンジニアギュンター・ヘルマンス
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録音種別STEREO DIGITAL
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製盤国DE(ドイツ)盤
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レーベル世代ブルーライン・レーベル
ショップ・インフォメーション(このヴィンテージ盤はショップサイトの扱いがあります。)
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商品番号362024
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盤コンディション良好です(MINT~NEAR MINT)
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ジャケットコンディション良好です(四辺にわずかな傷みあり)
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価格6,600円(税込)
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商品リンク
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ショップ名輸入クラシックLP専門店 ベーレンプラッテ
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ショップ所在地〒157-0066 東京都世田谷区成城8-4-21 成城クローチェ11号室
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