JP DGG SLGM1046 ピエール・フルニエ ジャン・マルティノン ラムルー管弦楽団 ラロ サン=サーンスチェロ協奏曲 ブルッフ コル・ニドライ

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「 JP DGG SLGM1046 ピエール・フルニエ ジャン・マルティノン ラムルー管弦楽団 ラロ サン=サーンスチェロ協奏曲 ブルッフ コル・ニドライ」を通販レコードとしてご案内します。

34-30216
通販レコード→JP 日本グラモフォン製最初期チューリップラベル, STEREO 160㌘重量盤

JP DGG SLGM1046 ピエール・フルニエ ジャン・マルティノン ラムルー交響楽団 ラロ チェロ協奏曲ニ短調 サン=サーンスチェロ協奏曲第1番イ短調 ブルッフ コル・ニドライ

商品番号 34-30216

私はセゴビアから多くのものを学びました。ギターというあの小さな楽器から、あれほど多彩な音色を聴かせてくれるのに、いたく感動したのです ……

上品でやさしく暖かな人柄が、そのまま音楽の上に美しい音色とコントロールの行き届いた高品位な演奏として現れている。父親はコルシカの総督になったほどの軍人、フランスのエスプリが人間の形になったような、文字通り純粋なフランスの芸術家。〝チェロの貴族〟とも称えられたフルニエの人間が歌っているような演奏、自然な滋味溢れるような暖かい演奏です。
この演奏を聴いていると心の底に眠っていたもの、人間的なものが引き出されてきますね。冷え切った心を溶かしてくれるような演奏だ。チェロの演奏がこんなにいいものだと改めて認識させられた。
チェロの巨匠ピエール・フルニエ(Pierre Fournier, 1906-1986)は、セゴビアを深く尊敬し、音楽的表現や演奏家としてのスピリットを含め、最も多くのものをセゴビアから学んだと、生前に語っている。
セゴビアは20世紀の西洋楽壇において、最高位に位置する巨匠である。1893年にスペインのリナーレスに生まれ、1987年にマドリードで没したアンドレス・セゴビアは、クラシカルギターの最大の巨匠である。ギターを音楽芸術として世界に認識させ、自らも生涯を通じて演奏技術の研究開発を行なった功績は、はかりしれない。セゴビアなくしては、現在のギターはありえなかった、と言っても過言ではない。技巧的な面だけでなく〝ギターの神様〟と呼ばれることが揺るがされない。
セゴビアの音楽観は青年期から晩年期にいたるまで、長い生涯を通じ一貫して全く変わることが無かった。コンサートにおいても、またレコードにおいても、その演奏は常に安定した技巧と至高の美意識に裏付けられたものでありファンを堪能させ、けっして期待を裏切ることは無かった。それは伝説ではなく、数多くの録音は、CD化されすべてを聴くことができるし、今日でもセゴビアの至高の芸術を私たちに新たな感動をもって伝えてくれる貴重なものである。
このフルニエの演奏は、ギターを学ぶ人に貴重なものを与えてくれるに違いないと思います。ギターだけでなく他の全ての音楽を演奏する人にとっても。
フルニエが音楽の特質を大事にし、それを損ねないようにしながら自らの芸風を存分に発揮していることは一聴すれば直ちに気づくことが出来ると思います。そこがフルニエを聴く要素の強い演奏ですが、聴き逃すことのできない演奏であることは確かだと思います。
フルニエは実に上手い。齢54歳。ジュネーヴに住まいを決め、ピアニストである息子のジャン・フォンダ(本名ジャン・ピエール)とともに、ジュネーヴとチューリヒで毎夏習会を開き、世界各国からやってくる学生を指導していた。この1960年前後が、高貴な音色はそのままに強靭な張りと安定感のある技巧が備わった完全無欠のチェリスト、フルニエの絶頂期である。しかも彼の特質、迫力あるロングトーンや豪快なボーイングによって聴き手を圧倒するのではなくて、密やかな静けさや、チェロ独自のなんかまろやかな美音を味わうものとなっている。すなわち格調の高さ・気品は一貫して保たれており、それが本盤の独自の存在価値になっているように思います。
「スペイン交響曲」の方が有名すぎる、ラロの《チェロ協奏曲ニ短調》の凛とした佇まいは絶品。ジャン・マルティノンとコンセール・ラムルーの情感豊かな伴奏とドイツ・グラモフォンの優秀なステレオ録音といふ好条件が整い、この曲の決定番。「スペイン交響曲」同様のエキゾチシズム。スペインの音楽に大きく影響を受けています。
ハイドン以降、モーツァルトもベートーヴェンも作品を残さなかったチェロのための協奏曲。ドヴォルザークをきっかけに、エルガー、シューマン。ロマン派の作曲家はチェロ協奏曲を生み出しましたが、フランスはこうした器楽ではむしろ当時の後進国。ドイツ音楽とは隔てることも大きいものですが、フランス大賞を受賞できなかったサン=サーンスが自身の卒業した国立音楽院で初演されたこと。
《チェロ協奏曲第1番イ短調》はサン=サーンスがフランスの器楽のために奔走し、次第にその存在を認めさせていった過程にあるものでした。ロマン派のチェロ協奏曲を代表する1曲。技術的にそれほど難しくないわりには聴き栄えがするので、チェリストにも人気である。
いきなりチェロが主題を弾き出すところなど、ファン心理をついた演出だ。随所にメロディ・メイカーとしてのサン=サーンスの特質が表れている。まことに洒落たセンスのいい曲。曲も短いし、随所に職人技が冴えている。全体は3楽章からなり、全体は続けて演奏される。
第1,3楽章はダイナミックで華やかだが、第2楽章は優雅で愛らしく、中間部のワルツの部分が聴きどころだ。ここでも、第2楽章の美しい情趣にこそフルニエの美質が顕現する演奏。こちらもオーケストラとサウンドステージと3拍子揃った極上の名演だ。アナログ録音は音の焦点が分かり易い。フルニエの演奏スタイルは穏当な表現で典雅が引き立つものでしたが、音像は輪郭がはっきりとして、奏者の個性、人間性をも伝えるものとなっています。
チェロと管弦楽の名曲、ブルッフの《コル・ニドライ》も聴くことができる、フルニエのチェロの魅力満載のゴージャスな内容は聴き応えがあります。技巧が前面にたち、まるでヴァイオリンのようなチェロも多い中、フルニエにとって技巧は表現の手段に過ぎず、突出もせずに曲をそのままに伝えます。アナログレコードで聴くフルニエの演奏は、チェロらしいチェロを味わえます。
  • 演奏:ピエール・フルニエ(チェロ)、ジャン・マルティノン指揮、ラムルー管弦楽団
  • 録音:1960年5月パリ
  • 曲目
      1. エドゥアール・ラロ「チェロ協奏曲ニ短調」
      1. カミーユ・サン=サーンス「チェロ協奏曲第1番イ短調 Op.33」
      2. マックス・ブルッフ「コル・ニドライ Op.47」

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