JP COLUMBIA OS493C クンダリ ランキン ダ・コスタ ウィルダーマン ワルター コロムビア響 ベートーヴェン 交響曲第9番「合唱」

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「 JP COLUMBIA OS493C クンダリ ランキン ダ・コスタ ウィルダーマン ワルター コロムビア響 ベートーヴェン 交響曲第9番「合唱」」を通販レコードとしてご案内します。

34-23979
通販レコード→JP 日本コロムビア製長時間録音表示日本初出盤 170g重量盤

JP COLUMBIA OS493C エミリア・クンダリ ネル・ランキン アルバート・ダ・コスタ ウィリアム・ウィルダーマン ブルーノ・ワルター コロムビア交響楽団 ベートーヴェン 交響曲第9番「合唱」

商品番号 34-23979

「人類愛」という最も普遍的なテーマを歌い上げた ― ワルター渾身の力と溢れんばかりの愛情に支えられた、ヴィヴィッドで崇高な第九だ。

1950年台末にビバリーヒルズで半ば引退していたブルーノ・ワルターの芸術をステレオ録音で残すべく、米コロムビア・マスターワークス社が立ち上げたプロジェクトにより残された歴史的名盤。ワルターのために集められた「コロムビア交響楽団」はロサンゼルス・フィルハーモニックとハリウッドの音楽家たちの混成で、メンバー選考にもワルターが関わったと言われます。このシリーズで残された他の録音同様、分厚く豊かに響くロマンチックな演奏は、現代ではピリオド奏法も盛んになったモーツァルト、ベートーヴェンだからこそ貴重な歴史的遺産と言えるでしょう。

声楽が入るまでは素晴らしい(宇野功芳)

本盤は、ブルーノ・ワルターがその最晩年に、録音用に特別編成されたコロムビア交響楽団と録音したベートーヴェンの交響曲全集より、8番・9番の2枚組で発売していた人気盤を、クラシック・ファン待望のワルターによる「第9」を1枚に新カットした豪華盤。録音場所が変則的で、カリフォルニア、アメリカン・リージョン・ホールで第1〜3楽章を録り終えてから、ニューヨークで第4楽章のセッションを組んだ。
ていねいに物語るように低音弦からスタートして、歓喜のテーマは安らぎに満ちて、バリトンの第一声、合唱もおっとりと健康的。宇野功芳氏はこの盤を評して声楽が入るまでは素晴らしいという旨のことを言ったがその通りだ。第3楽章は最終楽章への橋渡し的な楽章で、ワルターがその天国雰囲気を彼らしさで展開、結びは大きく続く楽章への展望をソフトに導く。そうしたところから、当時の聴き手が第九に求めていたものを説得するものではなかっただろう。ブルーノ・ワルターが送ってきた人生を現代冷静に振り返れば見えてくる解釈。劇的とは違う終楽章ですが、ワルター渾身の力と溢れんばかりの愛情に支えられた演奏はまさに比類がありません。ダイナミズムと洗練、硬軟緩急自在に操り、年齢を感じさせないヴィヴィッドで崇高な第九となっている。流浪の人生を歩んだ大指揮者が、「人類愛」という最も普遍的なテーマを最晩年に歌い上げた、未だ色褪せない感動的な記録です。

ワルターの3種の「第九」の中ではロイヤル・アルバート・ホールでのライヴ(1947年11月13日、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、合唱団、イソベル・ベイリー(ソプラノ)、カスリーン・フェリアー(コントラルト)、ヘドル・ナッシュ(テノール)、ウィリアム・パーソンズ(バス・バリトン))が最高であろう。ライヴということもあって全曲を一貫した主張に最も筋が通り、曖昧さが見られないからである。
とくに初めの二つの楽章の緊迫感がすばらしく、トスカニーニ的な迫力と推進力が見事だ。

宇野功芳著『名指揮者ワルターの名盤駄盤』(講談社+α文庫、1994年刊)

戦後、ニューヨーク・フィルの音楽顧問を務めるなど欧米で精力的に活躍を続けたが、1958年に心臓発作で倒れてしばらく休養。1960年暮れにロスアンジェルス・フィルハーモニックの演奏会で当時新進気鋭のヴァン・クライバーンと共演し、演奏会から引退した。80歳を越えた晩年のワルターは米国は西海岸で隠遁生活送っていたが、米コロムビア社の若き俊英プロデューサー・ジョン・マックルーアに説得されドイツ物中心にステレオ録音開始するのは1960年から。
ベートーヴェンの《合唱》のレコードは、その前後にモノーラル録音とステレオ録音の二種がある。どちらも第1楽章〜3楽章までの録音と、第4楽章の録音は異なるオーケストラとの別セッションという共通がある。ブルーノ・ワルターにとって《合唱》はどういう存在だったのだろう。ニューヨーク・フィルハーモニックとの《合唱》はロマンティックでダイナミックな演奏、1949年4月16日(1~3楽章)、1953年3月7日(4楽章)録音。

ここでのワルターはウィーン時代とはまるで趣の異なったスタイルを披露しており、全体の運びが非常にエネルギッシュで推進力に富んでいます。勿論、リズムの絶妙な進行という点では確かにワルターの演奏であり、テンポを揺らせたずいぶんと重々しい第1楽章、異様に早いテンポ運びの第2楽章など、昔日の残り香を存分に感じ取ることが出来るのですが、戦前の演奏をSPレコード盤で聴いてしまうとニューヨーク・フィル時代、ステレオ時代のワルターは別人に思えてしまうのです。コロムビア交響楽団時代がなければ埋もれた指揮者に成ったかもしれないが、ワルターの変容ぶりには戸惑わされる。

  • 演奏:ブルーノ・ワルター指揮、コロムビア交響楽団、ウェストミンスター交響楽団合唱団
  • 歌手:
    • エミリア・クンダリ(ソプラノ)
    • ネル・ランキン(アルト)
    • アルバート・ダ・コスタ(テノール)
    • ウィリアム・ウィルダーマン(バリトン)
  • 録音:1959年1月19,21,26,29,31日(第1楽章~第3楽章)、1959年4月6,15日(第4楽章)。
  • プロデューサー:John McClure
  • 1930年に設立されたコロムビア・アーティスツ・マネージメント・インクという会社でユダヤ系資本が大株主で音楽界に絶大な力を及ぼしていることについては色々と書かれていることもあり、ユダヤ系のレナード・バーンスタインや同時並行して1950年代後半から引退中だったこれまたユダヤ系のワルターの起用したことは周知の事実。モノラルからステレオの普及黎明期ということもあり、純粋に彼らの仕事を後世に伝えようとする熱意から発展した。レコード産業を取り込んだビジネス動機であれ、なんであれ、こうして大指揮者の最晩年に多くの美しい録音がステレオで残されたことは幸いだと感じられずにはいられません。

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