GB COLUMBIA SAX2262 オットー・クレンペラー フィルハーモニア管弦楽団 ブラームス 交響曲1番

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「 GB COLUMBIA SAX2262 オットー・クレンペラー フィルハーモニア管弦楽団 ブラームス 交響曲1番」を通販レコードとしてご案内します。

  1. Otto Klemperer
  2. 34-25156

これこそがブラームスの規範じゃないか。

聳えたつ建造物を目の前にしているような音楽を聴かせてくれた巨匠、オットー・クレンペラーの磨き抜かれた目が、ひたすらブラームスを凝視しているのではと思えてならない。クレンペラーは他の多くのドイツ系指揮者同様、オペラ指揮者として様々な歌劇場で指揮をしている。そして、声楽大作も得意にしていましたが、そのアプローチは交響曲のときと基本的に同じで、晩年のものなどではときに肺が心配になるような演奏も行っていました。ところが、さすがにブラームスではそういうことはありません。ブラームスの《交響曲第1番》は、シャルル・ミュンシュの情熱的に煽ったパリ管弦楽団との演奏のように華やかに開放しても聴き処は多いし、ヴィルヘルム・フルトヴェングラーの情動的な演奏タイプでも大変面白い。その他、同曲は名盤といわれるレコードやCDも数多く、実際のコンサートで聞いても、必ずと言っていいほど感動が得られる楽曲です。多くの指揮者がこの素晴らしい名曲を1つの音の〝塊り〟として聴き手にぶつけてくるのに対して、クレンペラーは違う。あたかも作品をまず微分して見せてくれて、それを改めて積分(組み立て)して見せてくれている。交響曲第1番は、フォルムのがっしりしたきわめて構築的な名演で、情緒に流されることなく各素材を組みあげています。第4楽章終結まで異色ともいえる安定感と、規範的ともいえる楽曲の組み立てが特徴です。第4楽章の有名な主題も、序奏終了後、間髪入れずに開始されますが、表情は気品高く美しく、端正な〝形〟への意識、バランス感覚の強さを感じさせます。第3楽章、第4楽章のテンポは意外と快速で、クレンペラー最晩年の怪物的な遅さはありません。特に指揮者を挟んでの第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリンの両翼配置は、ステレオ録音で聞くと、実に面白く、効果的であることが分かります。一音一音を大切に丁寧に奏され、それらを積み重ねて私たちに届けてくれる。情緒に流されず音楽の各要素だけをスマートにまとめ上げているだけに外見は無愛想極まりないが、そこにシニカルなブラームスの憧憬と挫折感が胸に浸み込みます。クレンペラーが1956&57年にステレオ録音で録音完成させたブラームス交響曲第1~4番は、緩みのない緊張と力に支えられた非常に端正な演奏であり、また力強くまるで大きな建造物を見ている様な錯覚に陥る。この様な表現は、現今の指揮者には望むべきもないと思わせるような、強烈な演奏であり音楽だと思う。是非是非聴いて頂きたい1枚です。この時代はモノテイクとステレオテイクが同時進行していました。モノはダグラス・ラター、ステレオはクリストファー・パーカーと違うプロデューサーが其々担当していました。
  • 演奏:オットー・クレンペラー指揮、フィルハーモニア管弦楽団
  • 録音:1956年10月29,30日,1957年3月28日ロンドン、キングズウェイ・ホール。
  • プロデューサー&エンジニア:ウォルター・レッグ&クリストファー・パーカー
  • 1956年から57年にかけての録音で、70歳代になったばかりで気力充実のクレンペラーが残した名演。ゆったりとしているが決して遅くない、緊迫感みなぎるブラームス。この1番はがっちりとした構築性の高い名演として名高い。

販売レコードの写真

  1. GB COLUMBIA SAX2262 クレンペラー/フィルハモニア…
  2. GB COLUMBIA SAX2262 クレンペラー/フィルハモニア…
ブラームス:交響曲第1番
クレンペラー(オットー)
EMIミュージック・ジャパン
2005-07-21


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