「 GB LONDON STS15121/2 ハンス・クナッパーツブッシュ ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 ブルックナー 交響曲5番 ワーグナー 神々の黄昏から」を通販レコードとしてご案内します。
GB LONDON STS15121/2 ハンス・クナッパーツブッシュ ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 ブルックナー 交響曲5番/ワーグナー 神々の黄昏から
異形の巨人 ― 巨匠クナッパーツブッシュと名門ウィーン・フィルとブルックナーとの深い絆を示す天下の名盤。
音楽の叡智が地味な表現の中に溢れている
第5交響曲はアントン・ブルックナーの作品中でも屈指の名作であり、カトリック教徒としての信仰を律儀に表現した壮大な交響曲である。まず全体が見事な構成を示していることが特長される。第1、第4楽章は変ロ長調、第2、第3楽章はニ短調という点で共通しており、また内容においても第1楽章の導入部は第4楽章の導入部に相応し、第2楽章の慰安と悲しみを含む主題は第3楽章と相似性を持つ。第2楽章の2つのリズムの同時性からくる緊迫感は、第3楽章の3拍子の舞踊に一種の抵抗を与えている。このように曲全体が一種のシンメトリーを持つが、結局は第4楽章のフーガを持つソナタ形式において信条告白へと高められる。
この曲にはブルックナー交響曲の特徴がよく現れている点でも注目すべき作品である。生成的発展の原理、三主題性、終楽章における前楽章への廻帰など、全てこの曲には備わっている。
ブルックナー自身この曲を「対位法的名作」と名づけ、また別の部分では「幻想的交響曲」と呼んだ。人はこの曲を「中世的」と呼んだ。対位法的な多層性がその性格を示すのであろう。また「カトリック的」ともいう。敬虔な様式がバロックのカトリック教建築に見られるように華麗な偉大さを示すが故であろう。また、「信条告白」の交響曲ともいう。その多くの「コラール」がそれを物語る。あるいはまた「悲劇的」とも名付けられる。この曲が生まれた時代作曲者はウィーンで多くの失望を味わい、誤解に悩んだ。そのような苦悩の感情がこの曲に直接に表現されているわけではないが、ブルックナー特有の悲しみが積極的で不動の信仰のかげにオーストリア的な優しみを持って潜んでいることは否定出来ない。ただ「悲劇的」という形容はあまり適当ではない。
ベートーヴェンの〝運命〟交響曲を重ねあわせて聴くことのできる、ブルックナーの《交響曲第5番》を、ベートーヴェンを最も得意としたヴィルヘルム・フルトヴェングラーに対して、ワーグナーの大家であったハンス・クナッパーツブッシュが晩年になって会得した演奏スタイルである悠揚迫らぬ巨大なスケールそのものを再現した本盤。ワーグナーの無限旋律を巧みにさばく巨匠の手にかかると、長大な楽章のブルックナーの大曲が、とても短く感じます。
ズシリと腹に響く低音の凄みから繊細な高音域まで
- Record Karte
- 1956年6月ウィーン、ゾフィエンザール録音。
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