NL PHILIPS 835 525AY レナード・バーンスタイン ニューヨーク・フィルハーモニック コロンビア交響楽団 ラヴェル ピアノ協奏曲 ショスタコーヴィチ ピアノ協奏曲2番

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「 NL PHILIPS 835 525AY レナード・バーンスタイン ニューヨーク・フィルハーモニック コロンビア交響楽団 ラヴェル ピアノ協奏曲 ショスタコーヴィチ ピアノ協奏曲2番」を通販レコードとしてご案内します。

34-8469

商品番号 34-8469

通販レコード→蘭ダーク・プラム銀文字盤 HI-FI STEREO

大衆ウケする弾き振り ― 檄速に爽快感を覚える。ショスタコーヴィチを感動させた演奏。1959年8月、レナード・バーンスタインとニューヨーク・フィルハーモニックは約8週間に渡るヨーロッパ・ツアー(1959年8月3日~10月13日)に出かけました。その途次である9月11日、モスクワで演奏されたショスタコーヴィチの交響曲第5番は作曲者自身から大絶賛され、このニュースはたちまち全米を駆けめぐりました。コンサート後、臨席していたドミートリイ・ショスタコーヴィチがステージに駆け上ってバーンスタインと、仲良く、手を取り合っているジャケット写真の「交響曲第5番」(Columbia Masterworks ‎– MS 6115)は評判がとても良い。その恣意的なくらいの快速なテンポは心地良く大衆を虜にした。それはスポーツに酔いしれて熱狂するのに似ている。若き日のバーンスタインならではの求心力は魅力的である。ヨシフ・スターリンの死後のニキータ・フルシチョフの雪解け時代、そのチャンスを逃さずドワイト・デヴィッド・アイゼンハワー大統領が推し進めた、音楽の表敬訪問だと、表情をしかめる人も居るだろう。これは東西の間に鉄のカーテンがあった時代のレコードだ。ショスタコーヴィチが、スターリンやソビエト共産党相手に、どれほど恐怖と煩わしさに悩まされたかはさておき、ソビエト連邦といえども、音楽は「権威」よりも「爽快感」を求めた。当時大ヒットし、何年も連続して上映されていたミュージカル映画『ウエストサイド物語』の作曲者だったバーンスタイン ― アメリカン・ドリームを地で行く若くて評判の良い指揮者が、20世紀の陰の部分にはひたすら目を瞑り、彼の評価の根拠にあるミュージカル映画のように分かりやすく興奮度の高い演奏を大衆に提供し、無知な大衆はそのスポーティーさに酔い、アドレナリンを放出した気持ちのいい音楽、クラシックだのミュージカルだのポップスだのジャズだのと、ジャンルは問わず、聴き手をワクワクされる音楽が、いい音楽なのだ。アメリカの国民的音楽番組では、エルヴィス・プレスリーの腰から下をテレビカメラに写らないようにしたり、ビートルズが出演した時も発言が注意されたり、ザ・ドアーズのヒット曲はマリファナをイメージされるからと歌詞の変更が強要されていた。アメリカでさえ、まだ、そういう時代だ。一人の若い音楽家が指揮台で飛んだり跳ねたりをして見せているのを大人たちはどう観ていただろうか。一種エンタテインメントの対象だった指揮者には、うってつけの役回りだったのであろう。そこにショスタコーヴィチその人は感動したのだろう。当時ショスタコーヴィチは現代の音楽家である。同じ時期のムソルグスキー=ラヴェル《展覧会の絵》の録音では、この時にひかえた反動が発奮されている。

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