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巨匠時代の終焉と、対話に溢れた〝平和〟な音楽の歓迎。 ― 20世紀有数のヴァイオリニスト、ユーディ・メニューインのレコードを聴きこむとき、まず考えておかなければならないことがある。メニューインは、ベラルーシから移民してきたユダヤ系ロシア人を両親に1916年、ニューヨークに誕生。早くからヴァイオリンに興味を示し、10歳代前半ですでに海外でも活動を開始するなど、天才少年として大きな注目を集めながら演奏を続け、戦後まもなくキャリアの頂点を極めることとなります。またメニューインはヒューマニストとしても知られており、戦時中は連合軍のための慰問活動を熱心に行い、戦後は、アメリカ楽壇の顰蹙を買いながらもヴィルヘルム・フルトヴェングラーを擁護、イスラエルから受勲したときも、演説でパレスチナへの占領活動を非難するなど、人権に対する公正な考えを常に示しており、欧米では大きな尊敬を集めてもいました。彼は解釈しない典型的な演奏家で、演奏はどの曲も明確なアーティキュレーションで、決してヴィルトゥオーゾ的な技巧や美音の魅力に溢れた演奏でもないが、彼のインド行から10年を経た1960年代、メニューインの音楽が次第に穏やかなものに変化していくのがよくわかる。メニューインは「神童」や「巨匠」といった言葉で語られてきたが、今あらためて聴き直してみると独特の味わいはあるのだけれども、技術的には今の若手のトップ・クラスの方がうまい。1960年代はレコード録音史の上で最も収穫のあった時期で、世代交代や価値観の転換など新鮮で興味深い出来事が次々に起こっていた。もちろん、演奏というものは常に時代を反映して塗り代えられていくもので、それは今日でも変わらない。時代を先取りしていく才能ある演奏家はいつでもいるが、1960年代は戦後の新しい世代の台頭がステレオ再生装置の普及と高度経済成長の波に乗って、正に百花繚乱の観があった。巨匠時代の終焉が「1960年代」なのですが、1970年代末にCDが登場。程なくして平成バブルを迎えると1960年代の録音を聴き直す人は少なかったと思います。「温故知新」を求めて「1960年代」の演奏を聴くということの意味は当時もありましたが、今では、更に積極的な意味があるかも知れません。
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