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全てのオーディオファイル必携のデモンストレーション・ディスク ― 巨匠ベルグルンドは、左手に指揮棒を持つことでも有名でした。そのことがオーケストラに与える力に何かあるかはわかりませんが、個性的才能の表れではあったのでしょう。オーケストラの楽器には、左利き用のフルート、ヴァイオリンとありますが、オーケストラで弦楽奏者が左手で弓を持つと、隣と弓使いが揃わなくて不便で強制している演奏家は多いと思われます。巨匠ベルグルンドは、シベリウス専門指揮者のような扱いで特に有名でしたが、キャリアの始めから同郷のシベリウスの研究と演奏を世界各地で行っており、どの演奏も決定盤とも言える業績を残しています。左手で指揮棒を振られることで、楽員の脳に刺激を与えるのは確かでしょう。この演奏は他国の指揮者とは全く別物です。テンポのうねり、独特な歌いまわしは他では味わえないシベリウスの世界が広がっています。なにしろ3回も交響曲全集を録音しています。いずれも名演ですが、わたしがクラシック音楽を意識して聴くようになり、モーツァルトやシューベルトから、交響曲全集がある大作曲家から聴き進めだしたころ、シベリウスの作品には《伝説》や、「トゥオネラの白鳥」といった物語を頼りに曲の理解になると思えて手を付けることにしたわけですが、レコード店に足を運んで困惑していた時、最新盤を選ぼうとしたのですが、2度目のヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団とのものが、多くのファンに絶賛されていました。パーヴォ・アラン・エンゲルベルク・ベルグルンドは1929年4月14日、ヘルシンキ生まれのフィンランドの指揮者。11歳よりヴァイオリンを学び、シベリウス・アカデミーではヴァイオリンに加えて指揮法も習得、1949年、フィンランド放送交響楽団のヴァイオリニストとしてプロのキャリアをスタートしています。同団在籍中の1952年には、ヘルシンキ室内管弦楽団を有志と結成して指揮を執るなど、当初から指揮者志望だったことは間違いないようで、1956年には、フィンランド放送響の副指揮者となり、1962年にはめでたく首席指揮者に就任し、1971年まで10年間その任にあたります。そして、1972年から1979年まではイギリスのボーンマス交響楽団の首席指揮者に在任し、最初のシベリウス交響曲全集やショスタコーヴィチの交響曲録音などを手がけます。イギリス音楽は最初にシベリウスの音楽に親近を示し、20世紀は情報の時代で、戦争中の国民心理をラジオ放送が扇動した。そして、レコードによって全ヨーロッパに広まったのがイギリス、北欧音楽といえるでしょう。イギリス南部の都市ボーンマスを本拠地としていたボーンマス響は、当初は管楽器奏者のみで構成される小オーケストラで発足し、イギリスの同時代作品の演奏を中心に活動し、レコーディング活動も豊富に行っており、エルガーやホルストも自作を指揮している。 ― フィンランドのオーケストラではありませんが、異国の曲をこれだけハッキリくっきりと確信を持って演奏できるのは、やはりベルグルンドの手腕によるところが大きいのでしょう。ベルグルンドが生まれ育ったヘルシンキを思い浮かべずにはいられません。シベリウスのスペシャリストとして、交響曲の楽譜校訂まで行うほどの研究の徹底ぶりと細密なアプローチでも知られていました。その実績を録音で見ると、シベリウスではイギリスEMIへの2度の全集とFINLANDIAへの全集のほかに、得意の第4番はデッカに、第6番がベルリン・クラシックスにと単独の録音もあり際立っているほか、幻の作品だった《クレルヴォ交響曲》の紹介者としてもその名前は広く知られています。その他、協奏曲や管弦楽曲の録音もかなりの数にのぼりますから、名実ともにシベリウス最多録音記録保持者としてもその存在感には揺るぎないものがあります。サウサンプトンのギルドホールにおけるスチュアート・エルザムによる録音はスペクタキュラーの極みともいえるもので、ギルドホールの肥沃なアコースティクの中に、左右いっぱいに展開する分厚い弦楽器、大風圧でホール壁面を煽る金管、薄気味悪いほどの生々しさでにゅうっと顔をもたげる声楽パート、左奥から暴力的なパワーを誇示するティンパニなどが、そこにある位置から実物大のエネルギーと方向性を持ってリスナーに襲い掛かり、現れては消え、消えては現れる様子は、現実に演奏に接しているかのような陶酔的な錯覚を与えるもので、全てのオーディオファイル必携。デモンストレーションにも極上盤です。現在はシベリウスの交響曲の演奏には、オッコ・カム、レイフ・セーゲルスタム、オスモ・ヴァンスカ、ユッカ=ペッカ・サラステ、それにネーメ・ヤルヴィといった北欧系指揮者とオーケストラの素晴らしい録音が多く存在しますが、それらの中にあって一段と輝やかしい光を放っているのがベルグルンド盤です。
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