GB PYE GSGC14057 アンドレ・ナヴァラ サー・ジョン・バルビローリ ハレ管弦楽団 エルガー チェロ協奏曲、エニグマ変奏曲

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34-9717

商品番号 34-9717

通販レコード→英ブラック金文字盤

初秋に聴くに相応しい音楽。録音の機会に恵まれSP時代から既に活躍している〝サー・ジョン〟の素晴らしさがわかる。 ― クラシック・レコードの中古オリジナル盤では、ジャクリーヌ・デュ・プレとの《チェロ協奏曲》や《エニグマ変奏曲》の人気が高いサー・ジョン・バルビローリのエルガーだが、アンドレ・ナヴァラをソリストに迎えての本盤は、オーケストラはハレ管弦楽団。1957年ステレオ最初期の一連のパイレーベルのリリースで、昔はテイチクから出ていたものと記憶します。冒頭のいきなりのカデンツァからして、ナヴァラの豊かだが、決して媚びのない真っ直ぐ一直線のチェロに耳が惹きつけられる。そして、それをうけてのバルビローリの全霊を込めた指揮とそれに食らいつき一体となったハレ管の一生懸命さ。また素晴らしいのが、第3楽章の男泣きするチェロ。甘さは微塵としてなく、淡々としたなかに、エルガーの優しい思いが伝わってくる。ソロに応じる、バルビローリの合いの手。秋の虫が一日啼いている、朝夕は肌寒い、こんな日にはぴったり。そして、終楽章の渋いことといったら。もともとそんな曲調だし、悲壮感が漂う曲だけれども、くっきりとした輪郭を描きつつ、そこにエルガーらしいノーブルさと荘重さも漂わせているように聴こえる。多くは語らないチェロだけれども、バルビローリとともに、聴けば聴くほどに味わい深いエルガーである。イタリア人の父とフランス人の母のもと、ロンドンに生まれた〝サー・ジョン〟のスタイルは、その血筋もあってか、英国人指揮者の一般的なイメージとは大きく異なるものでした。そのアプローチの根幹を成すのは情熱的かつ情愛豊かなパーソナリティであり、ときに大胆なデフォルメも辞さずに思い切った表現を志向するその芸風は今も数多くのファンから愛されています。祖父も父もヴァイオリニストだったという音楽家一族ですが、ジョンはチェロを学び、チェリストとしてデビュー、オーケストラのほか、弦楽四重奏団でも活躍、やがて25歳の時には、自ら室内オーケストラを組織して指揮者に転向し、以後、表現に工夫を凝らした「バルビローリ・サウンド」を武器に、指揮者としての名声を確立、やがて30歳代半ばでアルトゥーロ・トスカニーニの後任としてニューヨーク・フィルハーモニック首席指揮者に就任するほどの活躍をみせることとなります。思うに、両親はどちらも英国人でないのに、EMI,COLUMBIA,DECCAなどのメジャーが林立する録音の激戦区ロンドンに生を受けたジョンは年少の頃から、録音の機会に恵まれSP時代から既に活躍している。もしイタリアの片田舎に生まれていたら、録音もこんなに多くなかったのではと、バルビローリのファンとしては都会のロンドンに生まれてもらって良かったと1890年にミラノからロンドンに帰化した祖父アントニオに感謝したい。バルビローリがイギリスのPYEレーベルに行った一連のセッション・レコーディングは、最初期のステレオということもあって、粗っぽいサウンドではありますが、明るい声で指示を出しているのがわかるような、演奏の生き生きとした様子が十分に伝わる迫力に富むものが多いのが特徴。一昔前の名指揮者達は、あらゆる曲に自分のスタイルをしっかりと刻印している、とよく言われる。ここでのハレ管と収録したバルビローリの演奏は、EMIに後年入れた一連の演奏とは違って大仰な身振りで悲嘆し叫喚するものではない。バルビローリの音楽は、個性の溢れた濃厚な表情に特徴のあるロマンティックなもので、1965年のロンドン交響楽団とのEMI録音と比べても、溌剌とした覇気は、指揮者もオーケストラもエルガーを演奏する喜びと情熱に溢れていて、それが時代を思わせない生々しい録音でもって、聴き手に率直に伝わってくる。〝サー・ジョン〟の素晴らしさがわかります。そんな、もうひとつの〝サー・ジョン〟を聴かせてくれました。まず、聴いて下さい。ここでのソリスト、ナヴァラ(1911〜1988)は、フランスの名手です。フランスのチェリストというと、ピエール・フルニエ、ポール・トルトゥリエ、モーリス・ジャンドロンに代表されるように、気品と靭やかさ、そうして香気の豊かさがイメージを彩っているものですが、そしてナヴァラのチェロもその路線にもあるものですが、もっとより剛毅で、一音一音が克明で、輪郭線のはっきりした音楽に聴こえる。バルビローリの伴奏という要因もあるところでしょうが、無伴奏チェロ組曲で、ほかのフランス系チェリストの大家との比較も、試みとして実に興味深いものになるでしょう。演奏家であると同時に、教育者としても高名なナヴァラの弟子にはハインリヒ・シフがいる。

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