DE DGG SLPM139 155 ピラール・ローレンガー ジークフリート・ベーレント スペインのロマンセと民謡

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34-17845

商品番号 34-17845

通販レコード→独 TULIP MADE IN GERMANY盤[VERY RARE]

親密で濃厚な雰囲気、自然で柔軟な歌唱 ― クラシック・ギターはふつうスパニッシュ・ギターと呼ばれているようにイベリア半島において発展した。その伝統はアンドレス・セゴビアの出現以来、さらに輝かしさを加えるに至ったことは改めていうまでもない。しかし、ギターの名手は必ずしもスペインの特権とはいえない。イタリア、中南米などラテン系にはかなり名演奏家が輩出しており、LPレコード最盛期はジュリアン・ブリーム、ジョン・ウィリアムズという名手が注目を浴びていた。ギターはその手軽さにおいて、中世のリュートの位置を占めるポピュラーな楽器として広く普及していることはよく知られている。シューベルトがギターをよく弾いていたことも知られているし、ピアノの名手フンメルやモシュレスも優れたギタリストでもあった。ドイツ系のスパニッシュ・ギタリストでは、フランツ・ヨゼフ帝やナポレオン3世の御前演奏を行った名手ヨハン・デッカー=シェンク、教則本の著者として有名なヨーゼフ・カスパー・メルツなどがいるが、1933年、ベルリンに生まれたジークフリート・ベーレントは元来音楽学校ではピアノと作曲を専攻したピアニストであった。学生時代からギターに関心を持ち楽しみにこの楽器をいじりはじめているうちに、その表現力の多様さと魅力に惹かれて、ギタリストに転向してしまったという。1951年にベルリンでデビューした後、ポーランドのポピュラー歌手ベリーナやスペインの生んだソプラノ歌手ピラール・ローレンガーの伴奏者などをつとめる一方、独奏者としても次第に名をあげるようになった。ベーレントのギターはピアニストから転向した独特の表現力を持っており、その一方で、現代音楽に対する彼の探究心が新しいレパートリーの開拓にも見られ、いわゆるスパニッシュ・ギタリストには見られなかった意欲的な方向を示していたことも特筆に値しよう。カステルヌオーヴォ=テデスコ、ロドリーゴ、ウェルナー=ヘンツェなどがベーレントのために作品を書いていることにも、そうしたことがうかがわれる。スペインは民謡の宝庫。カザルスの「鳥の歌」をはじめ、カタロニア民謡の諸編がギターにとって大切なものであり、「アメリアの遺言」「聖母の御子」「盗賊の歌」などと愛奏され、濃厚な音楽性で、それらは資料として博物館に眠るものではない。血肉があり、現代にも生きているのです。カタルーニャ地方に限らず、スペイン起源の舞曲や、旋律の源泉は広くヨーロッパに敷衍しています。それらはのちのサルスエラのような大衆のオペラの中にもあり、デ・ファリャやグラナドスなどを集めたモダンの中にも息づいています。その点、ギター伴奏はスペイン的な情緒を醸します。中世、ルネサンスの時代には一般的でなかったギターですが、すでにスペインの歌手にとって歌いつがれてきた、そして新しい生きた曲でもあります。20年ほど前、ベルリンでローレンガーが亡くなった時に彼女に贈られた賛辞は「戦後最も美しい声を持つ歌手の一人」でした。メトロポリタン・オペラには1982年まで150回も出演しており、スペインを抜きにした往年の国際的な歌手でした。たとえば、プッチーニのオペラ「ラ・ボエーム」はリタ・シュトライヒと共演もしていて、ドイツ語版。これだけで、あの懐かしい時代を彷彿させますが、1991年に引退するまでベルリン・ドイツ・オペラで活躍。彼女はもともとサルスエラ(スペインの国民的歌劇)の舞台で経験を積み、その後オペラ歌手として大成。様々な役をこなしながら、折に触れてはスペインのお国物も歌い、観客を魅了したのです。本盤「スペインのロマンセと民謡」は、彼女が歌うスペインのルネサンス期のバラード。これらは彼女とギター伴奏のベーレントのためにアレンジされたもので、編曲もベーレント。牧歌的な曲あり、世俗的な曲あり、また宗教的な曲ありと多岐に渡っています。「16世紀の古謡」、「ロマンセ」、そして、ガルシア・ロルカの9つのスペイン民謡、中にはヘンデルのカンタータからの曲も1曲。これもまた数多つくられているスペイン民謡の名品のひとつ。

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