「 マリナーのオッフェンバック/「天国と地獄」ほか序曲集 NL PHILIPS 6514 098 STEREO」を通販レコードとしてご案内します。
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―6月20日―作曲家、ジャック・オッフェンバックが生まれた日(1819年)。《地獄のオルフェ》、日本では《天国と地獄》の名称でおなじみのオペレッタの作者としてよく知られている。オッフェンバックのキャリアは意外にもチェロ奏者から始まった。同作がヒットしたことで作曲家としての地位を確立。オペレッタの原型を作ったと言われている。

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NL PHILIPS 6514 098 ネヴィル・マリナー指揮 フィルハーモニア管弦楽団 オッフェンバック/喜歌劇序曲集(全8曲)
- ヴィンテージ盤レコード→オランダ/赤地にホワイトロゴレーベル。1981年の優秀録音。
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音楽がもつ洗練された小粋な味わいがありながら音楽に品格を保っている。
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底抜けに明るい。手兵アカデミー室内管弦楽団をフィルハーモニア管弦楽団に替えて、オッフェンバックの痛烈な社会風刺と明晰で、変化に富んだ音楽がもつ洗練された小粋な味わいを見事に表現した気品のある演奏です。
- ネヴィル・マリナーはマーティン弦楽四重奏団でヴァイオリン奏者を務めた後、古楽の権威でもあったサーストン・ダートとジャコビアン・アンサンブルを結成し、バロック音楽に主眼を置いて活動しました。当初、イートン校でヴァイオリンを教えていましたが、そのかたわらで大指揮者ピエール・モントゥーの学校で指揮を学んだのち、1952年フィルハーモニア管弦楽団に入団、その後1956年から1968年まで、ロンドン交響楽団の第2ヴァイオリン首席奏者を務めました。この間、アルトゥーロ・トスカニーニ、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、ヘルベルト・フォン・カラヤン、モントゥーなどの名指揮者のもとで経験を積みました。ほどなくロンドン交響楽団在籍中の1959年にロンドン中心地トラファルガー広場脇にある教会を拠点とするアカデミー室内管弦楽団(Academy of St. Martin-in-the-Fields) を結成、以後、半世紀以上に渡って得意のバロック音楽から新ウィーン楽派作品まで、室内オーケストラの多彩なレパートリーを展開しました。マリナーとアカデミー室内管の最初の四半世紀に録音したレーベルは argoレーベルが主体で、そのほかDECCAとオワゾリール、ASVレーベルからの発売もあります。argoとオワゾリールは早い段階でDECCAに吸収され、ASVも2007年にユニバーサル・ミュージックの傘下となりました。アカデミー室内管との膨大な録音により、マリナーの指揮者としての名声が高まると世界各地への演奏活動も本格化しました。マリナーが音楽監督を務めた1984年制作の映画「アマデウス」ではサウンドトラックの指揮も務め、3部門のグラミー賞を獲得したほか、サウンドトラック盤はベストセラーとなりました。1970年代に旧フィリップス(現DECCA)にモーツァルトの初期交響曲集を録音し、高い評価を得たことから後期交響曲集も録音してマリナー&アカデミー単独による交響曲全集を完成しました。これは当初はクリップス指揮の後期交響曲集とともに全集を構成していた企画で、アルフレッド・ブレンデルとのモーツァルト協奏曲全集録音も、当初は有名作品のみの録音だったものが好評により15年をかけて全集に発展したものです。

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デジタル録音の軌道をマリナーとプレヴィンが先導した。
- ピエール・ブーレーズは現代音楽の作曲家として知られるようになり、ジョージ・セルが指揮できない状態のときには駆けつけて代役をする、助ける存在としてクリーヴランド管弦楽団の首席客演指揮者に就任。古典作品に慣例や、思い入れの解釈を持たない、作曲家としての譜読みをする指揮者姿勢が買われてのセルのカバーとなった。そのブーレーズも2016年1月5日に世を去った。最早最高齢巨匠グループか。と感慨を抱いていた指揮者も、ズービン・メータだけが残った。ブーレーズは電子音響を得意とする現代音楽の作曲家として登場して、自作の録音をレコード会社に売り込んでレコード発売に結び付けるとともに近代、現代音楽を指揮したレコードは新鮮でよく売れた。ズービン・メータはインド生まれを武器に、東洋人で最大の成功者。1960年代から2人は欧米のメイン・レーベルから売れるレコードを世に出し続けた。気が付くと前衛と言われた彼らが最高齢マエストロとして君臨している現代だ。これに指揮者としての活動が今ではメインのピンカス・ズーカーマンがベートーヴェンの協奏曲で独奏したが、ソロが登場するより前から第1ヴァイオリンのパートを弾いて音楽を先導していた。メータ指揮イスラエル・フィルの活動は長く、その記念演奏会でオール・ベートーヴェン・プログラム。ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲はズーカーマン、メータ、イスラエル・フィルみんなの掌中のスコアだ。ズーカーマンは本来ソロが入るところより早く最初からオーケストラと一緒にヴァイオリンパートを演奏している。コンマスが二人いる感じでメンバーが両方に視線をやっているのが面白い。誰も動じない安心した音楽が奏でられた30分ほどだが、録音だけで聴いたら定位の不思議な録音に感じたろう。デジタル録音盤が登場してきた1980年代初頭は、ネヴィル・マリナーとアンドレ・プレヴィンのレコーディング活動は傑出していた。そのレパートリーは過去のオーケストラレパートリーを網羅する勢いだった。マリナー指揮フィルハーモニア管弦楽団のレコードは、セッションを用意するためのレコード会社の方策でもあったと思う。録音に編成されたオーケストラという印象が色濃かった。ブーレーズは90歳で。マリナーは2016年10月2日(92歳)、プレヴィンは2019年2月28日(89歳)に亡くなった。2021年3月4日にヘルムート・ヴィンシャーマンが100歳で死去。 2021年10月21日にベルナルト・ハイティンク(92歳)の訃報が続き、2024年3月27日時点。96歳のヘルベルト・ブロムシュテットが最高齢の現役指揮者だ。セルジュ・ボド(96歳)、クリストフ・フォン・ドホナーニ(94歳)、リチャード・ボニング(93歳)が最高齢巨匠グループ。
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指揮界のビートルズ。
- イギリスの名指揮者サー・ネヴィル・マリナーは2016年4月、手兵アカデミー室内管弦楽団と来日公演を行ったのが最後となった。1924年4月15日、イングランド中部のリンカーン生まれ。ロンドン王立音楽院でヴァイオリンを学び、パリ音楽院でルネ・ベネデッティに師事。マリナーはヴァイオリニストだけあって弦楽の扱いがとてもうまく、繊細な音も力強い音も自在であり、少人数管楽器ならではの克明な表現がそこに加わって、実に心地よい演奏を聴かせてくれます。当初は弦楽器だけのアンサンブルで、バロック音楽をレパートリーの中心としていましたが、次第に管楽器も加えて古典派交響曲の演奏を行うようになりました。特に最初の四半世紀の彼らの演奏は、その機動力抜群のスタイルもあり、スコアを的確に鮮やかに表現するだけでなくエネルギッシュで小気味の良い音楽を聴かせてくれるのが魅力的です。録音もバロックから英国近代ものまで多岐にわたり、優秀録音に支えられてリリースするレコードは確実にセールス枚数を消化したことからも、トーマス・ビーチャムの後継者のような存在。
- ここでは手兵のアカデミーではなく、より弦の美しいフィルハーモニア管弦楽団を指揮していて、実に品の良いオッフェンバックが楽しめる。オーケストラがうまいせいもあるが、マリナーはオッフェンバックの音楽がもつ洗練された小粋な味わいを見事に表現している。底抜けの明るさや乱痴気ぶりも、上品でセンスがよろしい。ジャック・オッフェンバック(Jacques Offenbach)は1819年生まれ。1880年没。作曲家。本名はヤーコブ・エーベルスト。ドイツに生まれフランスに渡り、パリ・オペラ・コミックのチェロ奏者として出発している。メロディー・メーカーとしては天才的。のちにオペレッタ作曲家として、第二帝政下のパリで絶大な人気を誇った。痛烈な社会風刺と明晰で、変化に富んだ音楽的感性をもち、100を越えるオペレッタを作った。喜歌劇「美しいエレーヌ」序曲、喜歌劇「天国と地獄」序曲以外の珍しい曲が聴けるのもうれしい。喜歌劇「天国と地獄」序曲の有名な後半部も実に楽しい。それでいて音楽に品格を保っているのはさすが、大きな聴きどころです。

- 6月20日。父の日(2026年は6月21日)に重なるこの日は、1819年に作曲家 ジャック・オッフェンバック が生まれた日でもある。
- 日本では《天国と地獄》の名で親しまれているオペレッタ《地獄のオルフェ》の作者として知られるが、その出発点は意外にもチェロ奏者だった。ドイツ生まれのユダヤ系移民としてパリへ渡り、のちにフランスへ帰化した彼は、《地獄のオルフェ》の大成功によって作曲家としての地位を確立し、やがて「オペレッタの父」と呼ばれるようになる。
- もっとも、私はときどき空想する。
- 本当に「ジャック・オッフェンバック」という人物は、一人の男性作曲家だったのだろうか、と。
- もちろん史実としてはそうである。しかし作品を聴いていると、とりわけ頻繁に現れる性別の転倒、男装のヒロイン、権威への痛快な風刺を前にすると、まるでそこに複数の視線が重なっているような不思議な感覚を覚える。
- オッフェンバック自身がまず、ユダヤ系移民という立場にあった。19世紀フランス社会の中心にいながら、完全には中心に属しきれない存在だったとも言える。アウトサイダーだからこそ、格式高いグランド・オペラの荘重さを笑い飛ばし、庶民が心から楽しめる新しい舞台芸術を生み出せたのかもしれない。
- だが私の想像は、さらにその先へ向かう。
- もし「ジャック・オッフェンバック」とは、一つのプロジェクトチームの名前だったらどうだろう。
- 若きジャックは、並外れた技巧を持つ女性チェロ奏者と出会う。当時のチェロは、楽器を脚の間に挟んで演奏するという理由だけで、女性にはふさわしくないと見なされることが少なくなかった。才能よりも服装が問題視される時代である。
- 彼女は、作家ジョルジュ・サンドのように男装し、「ジャック・オッフェンバック」の名を借りてサロンへ現れる。
- 社交界は熱狂する。
- 誰もがその青年の美貌と演奏技術を称賛し、やがてナポレオン三世の異母弟であるモルニー公爵のような有力パトロンたちが後援者となる。
- その資金によって劇場が生まれる。
- そこから始まるのは「興行主ジャック・オッフェンバック」の神話である。
- さらにもう一人。
- パリ音楽院で学んだ若い女性作曲家がいたとする。彼女もまた移民の家系に生まれ、驚くべき作曲の才能を持ちながら、女性であるという理由だけで劇場音楽を書く機会を与えられない。
- ジャックは彼女の楽譜を見て衝撃を受ける。
- 「俺の名前を使え。」
- そんな言葉を彼が口にしたかもしれない。
- 「お前の音楽を、パリ中に響かせてやる。」
- こうして「作曲家ジャック・オッフェンバック」の神話が始まる。
- もちろんこれは歴史的事実ではない。
- けれども19世紀という時代を考えると、女性たちが自らの名で創作し、劇場で成功することがいかに困難だったかを思わずにはいられない。表舞台に立てなかった才能は、記録に残らなかっただけで、実際には数え切れないほど存在したはずである。
- だから私は、《地獄のオルフェ》や《美しきエレーヌ》を観るたび、舞台の陰にそうした無数の声を想像してしまう。
- なぜオッフェンバック作品には男装の女性が現れるのか。
- なぜ男女の役割はこれほど軽やかに入れ替わるのか。
- なぜ権力者たちはこれほど愉快にからかわれるのか。
- もしその創作の背後に、社会の周縁へ押しやられた人々の視線が重なっているならば、その理由はよく理解できる。
- とりわけオペラにおける「ズボン役」は象徴的だ。女性歌手が男性を演じるこの伝統は、舞台の上で性別という境界線そのものを曖昧にする。オッフェンバック作品では、その曖昧さがしばしば笑いへと転化される。
- それは単なる演劇上の趣向ではなく、「男だから偉い」「権威だから正しい」という思い込みを軽やかに裏返す仕掛けにも見える。
- そして私は、そこに父の日という今日の意味を重ねてしまう。
- オッフェンバックという名は、実際には父の故郷であるドイツの町に由来する芸名だった。父から受け継いだ名が、やがて国境を越え、民族を越え、性別の境界さえ揺さぶる芸術へと変わっていった。
- 1880年、オッフェンバックは未完のまま《ホフマン物語》を残して世を去った。
- だが彼の音楽は今なお生き続けている。
- あるいはその音楽の中には、歴史に名を残せなかった多くの人々の願いもまた、ひそかに息づいているのかもしれない。私には、ときおりそう思えるのである。

- オッフェンバックの作品群を年代順に眺めると、単純な「陽気な喜歌劇作曲家」という像だけでは見えてこない変化が浮かび上がる。初期には社会やオペラ界そのものを茶化す鋭いパロディ精神が前面にある。しかし晩年へ向かうにつれ、笑いは次第に翳りを帯び、現実と幻想の境界が揺らぐ〈夢幻オペレッタ〉とも呼びたくなる世界へ近づいてゆく。
- その軌跡を、8つの序曲を作曲順にたどってみたい。
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二人の盲人
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Les Deux Aveugles
- まず1855年の《二人の盲人(Les Deux Aveugles)》である。
- これは「ジャック・オッフェンバック神話」の出発点とも言うべき作品だった。盲人を装って物乞いをする二人の男が繰り広げる滑稽劇。題材そのものが社会風刺であり、ここではまだ神話も歴史も登場しない。パリの街角を舞台にした小品で、権威を笑うというより、人間そのものの可笑しさを笑う。
- 序曲にもその精神が表れている。音楽は機敏で、ほとんど悪戯のようだ。後年の壮大な作品群を予感させるよりも、「劇場の空気を一瞬で温める芸人」としてのオッフェンバックがそこにいる。
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天国と地獄
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Orphée aux Enfers
- 次に1858年、《天国と地獄(Orphée aux Enfers)》。
- ここで革命が起こる。
- ギリシア神話を題材にしながら、神々は怠惰で俗物的な連中として描かれる。オルフェウスとエウリディケの崇高な愛も徹底的に解体される。
- 序曲の終盤を飾る「ギャロップ」は、今日でも運動会やテレビ番組で流れるほど有名だが、その本質は神話への敬意ではなく神話の転覆にある。
- 移民としてパリにやって来たオッフェンバックが、フランスの文化的権威を堂々と笑い飛ばした瞬間だった。
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美しいエレーヌ
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La Belle Hélène
- 1864年の《美しいエレーヌ(La Belle Hélène)》では、その風刺はさらに洗練される。
- 題材はトロイ戦争前夜。
- しかし舞台で描かれるのは英雄叙事詩ではなく、美男美女たちの恋愛喜劇である。
- ホメロスの世界は第二帝政下のパリ社交界へと変貌し、英雄たちは虚栄心に満ちた人々として描かれる。
- 序曲には優雅さと皮肉が同居している。オッフェンバックはもはや単なる茶化し屋ではない。パロディそのものを洗練された芸術へ昇華し始めている。
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青ひげ
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Barbe-Bleue
- 1866年の《青ひげ(Barbe-Bleue)》になると、対象は神話から童話へ広がる。
- 連続殺人鬼として知られる青ひげ伝説を扱いながら、作品全体は驚くほど明るい。
- 残酷な伝説さえ笑劇へ変えてしまうところに、オッフェンバックの才能がある。
- ただし、この頃から作品には奇妙な幻想味が混じり始める。現実離れした人物たちが舞台を行き交い、笑いの背後にどこか夢のような非現実感が漂う。

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パリの生活
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La Vie Parisienne
- 同じ1866年の《パリの生活(La Vie Parisienne)》は、一転して現代社会そのものを描く。
- 神々も王族もいない。
- 舞台は万国博覧会で沸くパリ。
- 外国人観光客、鉄道、ホテル、社交界。
- まるで19世紀版の都市コメディである。
- 序曲には都市の喧騒と興奮が凝縮されている。オッフェンバックはこの時代、第二帝政パリそのものの音楽的肖像画家だった。

- 1868年の《ジェロルスタン大公妃殿下(La Grande-Duchesse de Gérolstein)》では、笑いは政治へ向かう。
- 軍隊、官僚制、戦争への熱狂。
- それらが徹底的に風刺される。
- プロイセンとの緊張が高まる時代に軍国主義を笑い飛ばすこの作品は、オッフェンバック最大級の政治風刺劇と言える。
- 序曲もまた勇壮な軍楽風主題を掲げながら、その勇壮さ自体を戯画化している。

- 1868年の《ペリコール(La Périchole)》は転機である。
- 舞台は遠いペルー。
- 貧しい歌姫ペリコールと恋人ピキーヨの物語には、これまでの作品には少なかった哀愁が流れている。
- 笑いは依然として存在する。
- しかしその背後には貧困や孤独への共感がある。
- オッフェンバックの音楽が初めて本格的な抒情性を獲得した作品と言ってよい。
- 後年の《ホフマン物語》へ続く感情世界が、ここで静かに芽吹いている。
- そして1879年、《鼓手隊長の娘(La Fille du Tambour-Major)》。
- 第二帝政は崩壊し、普仏戦争も終わった。
- 若き日の奔放な風刺精神は残っているが、そこには回顧の色彩が混じる。
- ナポレオン時代を舞台にしたこの作品は、かつての栄光を遠くから眺めるような感触を持つ。
- 序曲は華やかでありながら、どこか夕暮れの光を帯びている。
- 笑いの向こう側に時間の流れが見えるのである。

- こうして並べてみると、オッフェンバックの歩みは、
- 《二人の盲人》
- →《天国と地獄》
- →《美しいエレーヌ》
- →《青ひげ》
- →《パリの生活》
- →《ジェロルスタン大公妃殿下》
- →《ペリコール》
- →《鼓手隊長の娘》
という順にたどることができる。
- 初期作品では権威や神話を笑い飛ばすパロディ精神が支配していた。しかし《ペリコール》以降になると、笑いの奥に人間の孤独や憧れが現れ始める。そしてその流れは、死の前年まで書き続けられた傑作オペラ ホフマン物語 へと収束してゆく。
- 《天国と地獄》のギャロップで踊り狂う神々と、《ホフマン物語》で歌われる幻想的な愛の物語。その距離は一見するとあまりにも遠い。
- しかし8つの序曲を年代順に聴き進めると、その間には一本の道が確かに通っていることが分かる。
- パロディから夢へ。
- 風刺から幻影へ。
- オッフェンバックとは、笑いながら幻想の世界へ歩いていった作曲家だったのである。

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上品なイメージがある、オランダ・フィリップス盤。
- ヨーロッパ屈指の家電&オーディオメーカーであり、名門王立コンセルトヘボウ管弦楽団の名演をはじめ、多くの優秀録音で知られる、オランダ・フィリップス・レーベルにはクララ・ハスキルやアルテュール・グリュミオー、パブロ・カザルスそして、いまだクラシック音楽ファン以外でもファンの多い、ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲集「四季」であまりにも有名なイタリアのイ・ムジチ合奏団らの日本人にとってクラシック音楽のレコードで聴く名演奏家がひしめき合っている。英グラモフォンや英DECCAより創設は1950年と後発だが、オランダの巨大企業フィリップスが後ろ盾にある音楽部門です。ミュージック・カセットやCDを開発普及させた業績は偉大、1950年代はアメリカのコロムビア・レコードのイギリス支社が供給した。そこで1950年から1960年にかけてのレコードには、本盤も含め米COLUMBIAの録音も多い。1957年5月27~28日に初のステレオ録音をアムステルダムにて行い、それが発売されると評価を決定づけた。英DECCAの華やかな印象に対して蘭フィリップスは上品なイメージがあった。
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プロダクト・ディテール(ヴィンテージ盤)
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オーケストラフィルハーモニア管弦楽団
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指揮者ネヴィル・マリナー
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作曲家ジャック・オッフェンバック
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曲目
- Side-1
- 喜歌劇「美しいエレーヌ」序曲 – La Belle Hélène
- 喜歌劇「鼓手隊長の娘」序曲 – La Fille Du Tambour-Major
- 喜歌劇「天国と地獄」序曲 – Orphée Aux Enfers
- Side-2
- 喜歌劇「ジェロルスタン大公妃殿下」序曲 – La Grande-Duchesse De Gerolstein
- 喜歌劇「ペリコール」序曲 – La Périchole
- 喜歌劇「2人の盲人」序曲 – Les Deux Aveugles
- 喜歌劇「青ひげ」序曲 – Barbe-Bleue
- 喜歌劇「パリの生活」序曲 – La Vie Parisienne
- Side-1
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録音年月1981年2月
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録音場所ロンドン、ウォルサムストゥ・アセンブリー・ホール
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レーベルPHILIPS
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レコード番号6514 098
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録音種別STEREO DIGITAL
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製盤国NL(オランダ)盤
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レーベル世代赤地にホワイトロゴレーベル
ショップ・インフォメーション(このヴィンテージ盤はショップサイトの扱いがあります。)
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品番370488
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盤コンディション良好です(MINT~NEAR MINT)
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ジャケットコンディション良好です
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価格5,500円(税込)
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商品リンク
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ショップ名輸入クラシックLP専門店 ベーレンプラッテ
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ショップ所在地〒157-0066 東京都世田谷区成城8-4-21 成城クローチェ11号室
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ショップアナウンスべーレンプラッテからお客様へ
当店のレコードは、店主金子やスタッフたちが、おもにヨーロッパに直接出向き、実際の目と耳で厳選した、コンディション優秀な名盤ばかりです。国内で入手したものや、オークション品、委託商品はございませんので、安心してお求めになれます。
マリナー(サー・ネヴィル)
マーキュリー・ミュージックエンタテインメント
1999-11-01
マリナー(ネヴィル)
ワーナーミュージック・ジャパン
2016-02-24
Amf
Polygram Records
1989-05-23
Eloquence
1994-03-28
Academy of St Martin in the Fields
Decca
2000-03-14
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